1/16 「AI時代の学習を考える〜成績向上にAIをどう使うか〜」セミナーレポート

こんにちは! Monoxerの小塚です。

1月16日(火)に、「AI時代の学習を考える〜成績向上にAIをどう使うか〜」セミナーを開催いたしました。

今回のセミナーでは弊社CEO竹内より、ICTを成績向上のために教育現場で活用していくためにはどのようにすれば良いか、というテーマのもと約1時間に渡ってお話しさせていただきました。

参加できなかった皆様に向けて、本セミナーの模様をレポートいたします!

 

イベントの流れ

12:30     オープニング(講演者、Monoxerの紹介)
12:40     1:思考の段階:「考える」における機械と人間の得意不得意
12:50     2:学習の過程:「学ぶ」の定義と[理解]に関する考
13:00     3:記憶の方法:[定着]に関する考察
13:15     4:機械の利用:[理解][定着][活用]におけるAI的事例
13:30     5:本日の結論:成績向上に機械をどう使うか

 

オープニング

プロダクト紹介

Monoxer(モノグサ)は「解いて憶える記憶アプリ」です!

あらゆる教材から自動でAIが問題を作成し、個人の習熟度や忘却速度を分析した最適な難易度・頻度の出題を行うことで記憶学習のサポートを実現するサービスとなっております。

本レポートではその詳細は割愛いたしますが、ご興味ある方は是非サービス概要をご覧ください!また、具体的な活用事例を紹介する記事も多数掲載しております。合わせてご覧ください!

 

なぜ今この講演を行うか

2020年度は、社会全体が新型コロナウイルスに大きく左右された一年でした。

教育に携わる多くの方が、ICTを活用した遠隔教育の実施に取り組まれたのではないかと思います。

しかし今、多くの教育現場は完全に対面に戻っているのではないでしょうか。

たしかに、遠隔性自体が学習の成果に寄与することはほとんどありませんが、ICTを有効活用することで成績向上(入試・定期テストでより多くの点数をとること)につながることを私たちMonoxerは知っています。

そのため、教育に対面の場が戻ることも必要な一方で、このままではICTはAEDのように、「困った時に普通の状態に戻す」ためのものになってしまうのではないか、という危機感を覚えているのです

では実際に機械(ICT全般)をどのように活用することで成績向上につなげていくことができるのか、本セミナーを通して皆様とともに考えていきたいと思います!

 

 

1 思考の段階:「考える」における機械と人間の得意不得意

「考える」のが得意なのは人間?機械?

成績向上のために必須とも言えるのが、「考える」という行為です。

「考える」というプロセスには、前提となる『記憶』、それに基づき判別する『認識』、それらの情報に基づいてどうするか決める『推論』という3つの段階があります。

今回は熊らしきものと遭遇した場合を例に取り、このプロセスを検討してみましょう。

私たちはまず熊がどんな見た目か、熊は雑食であるか、などの[記憶]によって目の前の存在が熊であることを『認識』します。そして「雑食の熊は危険だから逃げよう」という『推論』を行います。

では、この一連のプロセスにおいて、機械と人間の得意・不得意を比較してみましょう!

 

人間は、『推論』において機械に対して圧倒的に得意としていますが、一度憶えたデータを忘れないという点では明らかに機械より不得手であると言えます。

 

人間がよりよく「考える」には?

上記の表からもわかるように、私たち人間がよりよく「考える」ためには、苦手としている『記憶』を向上させていくことが必要になります。

教育の現場でも、一見『推論』部分が苦手に見える生徒の、その問題の本質はそもそもの知識不足や曖昧さなど『記憶』に弱点がある、というケースは多いのです。

 

 

2 学習の過程:「学ぶ」の定義と[理解]に関する考察

「学ぶ」をつくる3つのプロセス: [理解][定着][活用]

では、学習とはそもそもどうやって進めるものなのでしょうか?

私たちは、[理解][定着][活用]の3つの過程によって成り立っていると考えます

言い換えれば、習ったことを「分かる」「出来る」「使える」のであれば、それは「学習できている」状態だということです。

[理解]から[定着]に進んだと言えるためには、一定程度のスピードでできることが必要になり、[定着]したものを[活用]するにはひらめきが必要です。

 

 [理解][定着][活用]に必要なサポートとは?

生徒が何かを[理解]するために重要になる手助けが、言い換え・たとえ話です。

ある事柄を理解できるようにするためには、自分のわかる他の事柄に置き換えて説明される必要があります。これは、推論の力が弱い機械にはできない、人間の得意とするサポートです。 

[定着]を行うには、一般的に反復が有効だと言われています。実はさらに大切な要素があるのですが、それはまた後ほど。

記憶し定着したものを[活用]できるようになるには、試行錯誤の反復が重要になります。ひらめく力を上げるためには、すぐに答えの出ないような問題を試行錯誤する回数が鍵になると考えています。

 

 

3 記憶の方法:[定着]に関する考察

『記憶』は本当に苦しい? [定着]と『記憶』の関係性 

理解したことをある程度速いスピードで使うために欠かせないのが、反復以上に冒頭に登場した『記憶』です。

人間は機械に比べて『記憶』という行為が苦手である、とお伝えしたように、多くの生徒が苦手意識を持ちやすいことでもあります。

 

しかし、私たち人間にとって『記憶』とは本当に苦しいものなのでしょうか?

 

私たちはだいたい今日朝ごはんに何を食べたかを憶えていますが、それは「憶えなきゃ!」と思って憶えた物でもなければ、苦しみながら憶えたものでもありません。

『記憶』そのものが苦しいのではなく、

「自分は何を憶えているのか」「自分は何を忘れたのか」「そもそもどうやって憶えよう」など、憶えることが増えれば増えるほど、それらを管理することが難しくなるのです。

 

ではどうやって憶えるのが一番効果的なのか、ある実験結果をもとに考察します。

 

 

総じて最も得点に繋がっているのは「読む+テストによる学習」ですが、被験者自身の満足度においては「繰り返し読む」が最も高いことが見て取れます。

このことから、生徒が好んで行いがちな勉強方法と、実際に成績向上につながる勉強方法には乖離があることがわかります。

先程の苦しさの原因の1つは、こうした間違った勉強方法によってもたらされているとも言えます。

 

 

4 機械の利用:[理解][定着][活用]におけるAI的事例

それでは、現在の学習過程では機械はどのように活用されているのでしょうか?

 

[理解]が得意なのは人間?機械? AI予測の可能性と限界

現在、[理解]というプロセスにおいては、苦手分析・動画レコメンド・映像(アニメ)授業といった機械での活用事例がみられます。

 

機械の進出が認められる一方で、表からもお分かりいただけるように、[理解]の指導においては人間が得意としています。

理由の一つに、人間の苦手は、そもそも同一科目内に定義することが難しいことが挙げられます。AIによる生徒が解けない問題の予測研究によれば、AIの予測精度自体は極めて高いもののカバー率が低く、実際のところどの問題を間違えるかはほとんど予測できない、という結果に至っています。

 

 

このデータから、これから生徒が何を間違えるのかということは、AIが学習できる生徒の既習範囲や確認テストによっては決まらないことがわかります。

例えば、数学の文章題を間違えてしまった場合、そもそも数学的知識が足りなかっただけでなく、文章題を読解する力が足りなかったという可能性もあります。そうしたフォローアップは動画レコメンドや苦手分析だけでは追い切ることができません。

 

加えて、人間の理解の順番には個人最適が存在し難いことも、[理解]における機械の弱点を表しています。

 

 

上記の研究から、現在の指導要領は概ね最適学習パスに沿っており、動画レコメンドなどによる個人に最適なパスの提供はほとんど必要ないことがわかります。

ただし、人間の方が得意であるからと言って、機械の導入が無意味なわけではありません。成績向上という観点からはあまり効果が見込めなくとも、コスト削減という点では有効であるとみることができます。

 

[定着]が得意なのは人間?機械? 反復の鍵を握るのは速さ

この分野では、誤答生成、正誤予測、音声認識、忘却予測が主な導入事例に挙げられます。

 

これらはどれも極めてAI的(人間からの明確な指示なく機械が予測する性質を有する)であり、人間以上に機械がスピーディーに進めることができるものです。

問題作成についてはまだ人間には敵わない面もありますが、得点率向上につながる「問題を解く作業」をすばやく反復的に行う上では、機械を導入することで成績向上効果が見込めます

 

機械導入の未知の分野:[活用]

[活用]の分野では、まだほとんど機械の活用事例はありません。

 

PowerPointやアンケート回収などの協働学習ツールは存在しますが、試行錯誤を反復する上ではいまだに紙とペンの有効性が高く、こうした機械の導入効果は紙代などのコスト削減に有効である、という程度に留まっています。

 

 

5 本日の結論:成績向上に機械をどう使うか

セミナーを通しての結論はこのようになりました!

AI時代の今、多くの場面で機械が学習に活用されていますが、[理解][活用]においては人間が、[定着]においては機械がより力を発揮できることがお分かりいただけるかと思います。

 

[定着][活用]は[理解]に比べて所要する学習時間が長いにもかかわらず、なかでも[定着]は生徒個人に委ねられている側面が大きく、特に機械の力を活用することで成績向上へと直結させることができると考えています。

 

 

おわりに

当日ご参加くださった皆様、また、本レポートを最後までお読みくださった皆様、誠にありがとうございました!

Monoxerに興味が湧いた!もっと知りたい!という方は、是非資料請求や無料トライアルのお問い合わせをいただけますと幸いです。

また、今後も継続的にイベントを実施しておりますので、是非ご参加いただけますと幸いです。

今後とも、解いて憶える記憶アプリMonoxerをどうぞよろしくお願いいたします!

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