インプットのMonoxerとアウトプットのAIロープレ併用で全営業社員の成果創出を目指す

日本の法人保険の新しいスタンダードをつくり、40年以上にわたり中小企業を支えてきた企業が、エヌエヌ生命保険株式会社です。今回は、更なる営業社員教育に注力する同社の「将来的なAIロープレとの併用を見据えたMonoxer活用」の実証実験についてお話をお伺いしました。(本記事は、2026年3月10日取材時の内容になります。)


お客様情報
⚫︎ 企業名:エヌエヌ生命保険株式会社
⚫︎ 業種:保険
⚫︎ 従業員規模:500〜999人 
⚫︎ 取材ご対応者様:セールスイネーブルメント部

 部長 浅沼大輔 様
 セールスインテグレーター 福岡慎也 様

Monoxer活用シーン
⚫︎ 推進部署:セールスイネーブルメント部
⚫︎ 学習者属性:代理店営業を担当する自社若手社員
⚫︎ 活用シーン:代理店をサポートする自社の営業社員の知識定着
⚫︎ Monoxer導入年度:2025年


導入事例サマリー

導入背景(目的・課題)

⚫︎ 集合研修、e-learning後の継続学習が自学自習に委ねられ、学習成果に大きな個人差が見られていた。

⚫︎ 「Monoxerで反復学習により知識の土台を固めたうえで、AIロープレで実践的な表現・応答力を鍛える」この順序と組み合わせが重要だと考え、全営業社員の成果創出に向けた学習環境を整備。

取り組み

⚫︎ 学習すべき20の領域の中から3つに絞り、学習コンテンツを作成。

⚫︎ 各1ヶ月で1コンテンツずつスキマ時間での学習を進め、小テストで結果を測定。
⚫︎ セールスナレッジ検定の結果により学習効果を検証した。

効果

⚫︎ 現場配属後に抱える「何をどう学習すればいいかわからない」という課題を解決。
⚫︎ 1ヶ月の学習で、現場3〜5年目の経験者レベルの知識定着が測れることが実証できた。
⚫︎ 学習者自身が顧客へのレスポンス速度の向上を実感した。

【導入背景】目指すは全員のセールス知識定着。意欲任せにならない学習環境構築へ

ーー御社の事業における、お二人が所属する部署のミッションと、今回Monoxerを活用した実証実験に至った背景について教えてください。

浅沼:私達セールスイネーブルメント部は、営業社員各自のセールススキル能力を引き出し、全員が業務成果を出せる状態へ引き上げる施策を行う部署です。私達は部を立ち上げた3年前から、教育面の大きな課題感を持ち続けてきました。

福岡:従来、弊社は人材への教育投資を重視し、営業に必要な知識・スキル習得を助ける集合研修やe-learninngなどの学習機会を多数設けてきた会社です。しかし、同じ研修を提供しているにも関わらず、数ヶ月後の知識定着・営業成果に個人差がでてしまっている点に課題がありました。

原因は、研修で知識をインプットしてもその後の継続学習は個々人の自学自習に委ねるしかないこと。なんとか定着までの学習をサポートしたいものの、個々の自学を逐一ケアするのは業務負荷が高すぎて現実的ではない。この課題に対してどう手を打つべきか。部内で検討を重ねる中、前任の部長が見つけてきたソリューションが、Monoxerでした。

ーー御社ではMonoxerと共にAIロープレの実証実験もされています。この両者の併用にはどのような狙いがあったのでしょうか。

浅沼:知識のインプットと、アウトプットの練習、両方が必要だと考えたからです。私達が行う代理店営業では、自社の保険商品を正確に理解しているだけでなく、こちらから代理店の方に説明するアウトプット能力が求められます。

まずは、Monoxerという繰り返し問題を解くことで確実に知識定着できるツールを使ってインプットして土台を固める。その後、AIロープレを通して話す練習を行い、その知識を相手に伝わる表現や応答で活用する練習を行う。この組み合わせと順序が肝要だと考えました。

福岡:もちろんサービスによって異なるとは思いますが、現時点ですと、AIによるロープレは「正しい会話プロセス」を習得することが得意だと思っています。そのため、発話した知識がもし間違っていたとしても、それを確実にAIから指摘していくことは難しい。営業の現場で正しいアウトプットをするためには、正しいインプットをしないといけませんからね。

浅沼:私達は、私達の保険商品を、保険本来の趣旨で代理店の方にしっかりとご説明し、代理店の方を通じて提案・提供していくことが使命です。その原点に立ち返り、お客様が何を必要としているか聞き取り、その望みに対応する商品と、弊社ならではの強みを伝えきる。そのためには、やはり知識のインプットを担うMonoxerが欠かせませんでした。

【取り組み内容】学習領域は3つ。段階的にボリュームアップさせた3ヶ月の実証実験

ーー今回の実証実験の取り組み概要について教えてください。

福岡:まず、他社様のAIロープレの実証実験を2025年7月から開始。その2ヶ月後の9月から3ヶ月間にわたりMonoxerの実証実験を行いました。締めくくりとして12月には「セールスナレッジ検定」という営業知識を幅広く問う検定に挑戦してもらい、成果を検証するという構成です。特にMonoxerに関しては、営業で必要な知識をどの程度継続学習すれば、どの程度知識定着ができるのかを計測しました。

知識定着の成果であることを実証するため、参加者は新卒もしくは中途の新入社員に限定して参加してもらうことにしました。これはAIロープレの実証実験に参加したメンバーとほぼ同様です。ちなみに、中途社員に関しては保険・金融業界経験者もいますが未経験者も多く、業種に偏りはありません。保険知識の有無に関わらず、学習コンテンツは同一です。

ーーMonoxerでの学習コンテンツは、どのようなものに用意されましたか?

福岡:まず「セールスナレッジ検定」の内容を洗い出し、学習範囲20領域のうち、記憶しやすく憶えれば成果につながりやすい3領域に絞り込むことにしました。具体的には「保険商品の説明を行うための基礎的な商品知識」「会社紹介を行うための社史などの知識」「お客様のニードを喚起するための周辺知識」の3つです。

作問にあたっては従来の研修体系のデータを活用し、Monoxerのコンテンツとして使えるように問題の形にして再編しました。

ーー学習者は3ヶ月の期間中、どのように学習を行ったのでしょう。

福岡:参加者には業務時間以外の任意の時間を活用していただきました。1ヶ月毎に1コンテンツを学習して小テストを受けるというサイクルを3回繰り返してもらいました。学習タイミングとしては、主に通勤時間に取り組んでくれた方が多かったようです。

ーー実証実験をスムーズに進めるために工夫した点、苦労した点について教えてください。

福岡:学習者の負担をなるべく減らし、途中で挫けず学習を継続できる設計にしたいと考えていました。ですが、どの程度のボリュームが良いのかは、正直に言って検討がつきませんでした。そこは、様々な領域での充実した学習データを持つ御社CSの方に特に助けていただいたポイントです。

なんとか1回の学習を簡単に終えられるボリュームに抑え「これはスキマ時間の学習だけでちゃんとカリキュラムが終わりそうだ」という成功体験を早期に積み上げてもらいたい。そう考えて、1ヶ月目はやや問題数を少なめにし、2ヶ月目以降は問題数を増やし、3ヶ月目は問題の難易度を上げるという調整も施しました。

ーー実証実験の目標設定や効果の検証はどのように行いましたか?

福岡:学習の継続率や記憶の定着度も従来の研修では測れなかったこともあり、御社CSの方と相談の上、学習計画達成率8割、記憶度達成率8割を目標に設定。効果に関しては、検定の20領域中Monoxerで学習を行う領域は3つですので、その差により検証しました。

【効果実感】8割が記憶度90%以上へ。現場で最重要なレスポンス速度につながる

ーー実証実験の結果と、率直な感想をお聞かせください。

福岡:期待以上だったと思います。途中で学習を止めてしまう方は本当に少なかった。途中いくら新入社員が「勉強しなければ」という危機感を持っていたとしても、現場の忙しさに呑まれて学習コンテンツは使われない。それが常だと思っていましたから。

蓋を開けてみれば、各学習計画達成率が平均8割、記憶度90%以上の達成率も8割の参加者が達成できた。これは相当な活用、定着度合いだと驚きました。

浅沼:もちろんスキマ時間の学習ですから、いくら取り組みやすいコンテンツであって導入しただけで全員が自然と学習できたかというと、そうではありません。ただ、「いいね!」など学習へのリアクションの送信、拠点長からリマインドの声がけなどを行えば、利用頻度は上昇することも分かりました。

Monoxer導入と、管理者機能で学習が進んでいない状況をキャッチした際に「人が関わる」こと。これは継続学習のための両輪ですね。

福岡:そうですね。手を尽くせば概ね誰でもスキマ時間の学習継続と知識定着が実現できるという手応えが、後半は掴めてきていました。最後のセールスナレッジ検定の結果については、正直、祈るような気持ちでしたが(笑)。そこで点数が出ないと本導入にゴーサインは出せないですから。

浅沼:テストの結果、Monoxerで学習した3領域は他と比べて1、2ランク上の点数が出ていましたね。これはMonoxerでの学習効果以外とは考えづらく、成果が目に見えて確認できるようになった。まさに大きな変化でした。

福岡:入社したばかりの社員が、次に目標とする主任たちに肉薄するような点数を出した。集中的に学習したので当然とも言えますが、1ヶ月学習すれば、現場主任に近づいている入社3〜5年目の営業レベルの知識定着が測れることが実証できたわけです。

ーー集合研修やe-learningと比較して、いかがでしたか?

福岡:学習密度を考えると、圧倒的な差だったと思います。3ヶ月の平均学習時間は3時間強でしたが、これをそのまま1回の研修にして知識を与えていたとしても、これほど憶えてはいないはずです。

徐々に問題レベルを上げていくことで、知識だけではすぐに解けない問題にも対応できるようになっていきました。長期間にわたってスキマ時間で反復学習する学習効果と、一回まとめての学習効果の間にはものすごい違いがあるなと実感しました。

ーー学習者の方々の反応はどうでしたか?

福岡:非常にポジティブでした。弊社では入社後2ヶ月間みっちり研修を行い、以降も3ヶ月毎に研修を用意しています。しかし、その合間の学習は、営業拠点や本人に委ねられていました。特に若手が「何をどう勉強したらいいか分からない」という状態になりがちな中、「Monoxerでコレを解けばいいよ」と、すぐ取り組める学習コンテンツを渡すことができる。これは、彼らの課題感にマッチしていたと思います。

浅沼:自分で学習すべきことを見つけて学習できる方は、そこまで多くないのかもしれません。学習方法一つとっても、それが自分に合っているかどうかはなかなか分からないものですから。

福岡:入社3、4年目の社員からも「僕のときも、こういうツールがあったら良かったですよね」という呟きが多数漏れていました。やはり現場は忙しいですから「ここを教えてください」とは言い出しにくい。これまで言葉にこそならなかったものの、心の中には大きな課題感、悩みがあったのでしょうね。

ーー営業知識の記憶定着は、営業現場においてどのようなメリットをもたらすとお考えですか?

福岡:今回の実証実験でも「記憶度が高いほど問題への回答時間が短くなる」という結果が出ていたとおり、顧客への「即レスポンス」につながる、これが最大のメリットだと思います。弊社で実績を出している者の多くは、「信頼獲得のためにレスポンスを早くする」ということを大事にしていますから。

浅沼:同感です。規模にもよりますが、代理店では数多くの保険会社の商品を扱っています。すると、保険会社の数だけ担当者がいるわけです。付き合ううちに、どの担当者の対応が迅速か、すぐに分かってくる。口にはしませんが、やはり速さを求める代理店の方は多いはずです。

福岡:誰だってそうでしょう。すぐ回答をくれる担当者に聞きますよ。それは、残酷なほど結果に顕れてくる。だからこそ「憶えたことがパッと口から出る」という学習効果を実感している参加者も多いのだと思います。

「Monoxerを利用したことでお客様の問い合わせにスッと回答することができ、学びを実感しています」などという、忖度じゃないかと疑ってしまうような声が、多々届いていました(笑)。

浅沼:Monoxerは営業現場の上席や先輩にとっても有用なものになると思いますよ。営業社員に必要な知識が定着しているかどうかを客観的に見る指標は、これまでありませんでした。Monoxerでなら記憶度という指標によって「この人はここまで身についている」「ここまでできるだろうな」ということが明確に分かるようになります。それに、そこまでの定着をスキマ時間で、しかも人を介さずできますから。

【今後の展望】AIロープレとの併用で「即回答」できる自信を培う学習コンテンツに

ーー今後、Monoxerを活用してどのようなことを目指していくのか、目標をお聞かせください。

浅沼:今回の実証実験で十分効果が見込めると確信が持てましたので、4月からの本導入で、全ての営業社員の知識定着を目指していくつもりです。

私達の扱う保険商品には様々なカテゴリーがあります。お客様との会話の中で見えて来るニードに合わせ適切な提案ができるだけの知識の土台を築き上げられるシステムを作っていきたいですね。MonoxerとAIロープレ併用の効果も、その中でじっくりと検証していきます。

福岡:AIロープレとの相乗効果を生み出すために、Monoxerのコンテンツに工夫を加えていく案も出ています。例えば、現場から集めた商品の魅力を伝えるときの話法を「型」として整理し、その内容をMonoxerのコンテンツにするということも考えています。このような学習は、アウトプットの際に必須の「自信」を身につけることにつながるはずです。

営業担当者が自信を持って代理店の方に説明できれば、代理店の方もお客様に堂々と説明ができます。反復で培った自信はレスポンスの速さにつながり、それが成果、ひいては営業社員の喜びにもつながります。

ぜひ御社の支援をいただきながら、AIロープレでの練習も織り込んだ効果的な学習コンテンツを作っていきたいです。

必要な知識やスキルを
効果的・効率的に身に着けることができる
"記憶のプラットフォーム"

AIが個々の記憶状況に応じて学習を最適化し、記憶の定着をサポート