
富山商業高等学校様 活用事例 部活動で培った“やり抜く力”を、学習にも。 「学習のやり方」を再設計し、語彙力・読解力の底上げを実現した道のり
導入組織について
富山県立富山商業高等学校は、4つの専門学科を有する商業高校。運動部・文化部ともに全国大会出場経験を持つ部活動が多く、県内各地から高い目標を持った生徒が集まっている。商業教育を通じた資格取得・進学・就職支援に加え、「自主協調」「明朗誠実」「進取敢闘」の精神を重視した人間教育にも力を入れている。 |
活用サマリー
Monoxer活用シーン/科目 | -学年: 高校1-3年 |
|---|---|
導入目的 | ・多忙な生活の中でも隙間時間で効率的に学習でき、短時間でも成長実感を持てる学習方法の確立 ・「正しい努力をすれば、ちゃんと成果が出る」ことを生徒に実感してもらい、学習習慣の行動変容につなげる |
課題 | ・部活動の練習や長時間通学により、家庭でのまとまった学習時間を確保しづらい ・従来、漢字学習には紙のドリルを用いていたが、何度も書き写す学習が中心となり、費やした時間と努力量のわりに定着しにくく、成果につながりにくかった ・語彙力や読解力の不足により、検定試験の問題を読み解けない、小論文や面接で自分の考えをうまく表現できない状態にあった |
取り組み | ・部活動や通学で多忙な生徒たちの実情を踏まえ、1回あたりのBookを5分〜10分程度で取り組める分量に調整し、まとまった勉強時間が取れない生徒でも、日々の反復学習を継続しやすい仕組みを実現 ・週1回の小テストの範囲とMonoxerの学習内容を連動させ、「取り組めば点数につながる」状態を設計し、「Monoxerで学ぶ」→「小テストで成果が出る」→「定期テストでも結果が出る」という成功体験のサイクルを確立 ・特定の教員による属人的な運用に依存せず、学習進捗状況や記憶度データを学年内で共有し、学年全体で継続的に成果を出せる運用モデルを確立 |
効果 | ・外部模試の「漢字・語彙」で学年平均点が9割超を達成 ・商業科目における専門用語の理解や設問読解力の向上 ・「簿記実務検定試験1級(全商簿記1級)」や「情報処理検定試験1級(全商ビジネス情報1級)」など、難関資格でも全国平均以上の合格率を記録 ・「やればできる」という成功体験から、学習を「やらされるもの」から「自ら取り組むもの」へと行動変容につながった |
今回お話を伺った方

安田 隆 先生(商業科教諭)
・1年生副担任、企画部
・商業科目および部活動指導をご担当
・学習と部活動を両立できる学校づくりを推進
・「人のために動ける人間性」を大切にしている
―「仕事で大切にしていること」
『誰のために』『何のために』行うのかを考え、その先に生まれる価値を意識するようにしています。
―「休日の過ごし方、趣味」
休日は家族とゆっくり過ごす時間を大切にしています。趣味は読書です。特定のジャンルに偏らず幅広い分野の本を読むことで、新しい視点を得ることを楽しんでいます。

釣 愛 先生(国語科教諭)
・3年生担任、教務部
・国語科におけるMonoxer活用を主導
・Bookの作成、小テスト設計や学年横断運用を推進
・「正しい努力をすれば結果が出る」学習体験づくりを重視
―「仕事で大切にしていること」
一緒につくることを意識しながら見守り、一人ひとりの力を信じて任せることです。『信頼するから、信頼される』が私のモットーです。
―「休日の過ごし方、趣味」
休日は書道家として、文字や表現についてのヒント探しをしています。また、体を動かしたり、美味しいご飯を大切な人たちと食べたりする時間が、日々の楽しみです。
【導入目的】語彙力・読解力を土台から引き上げたい
―まず、御校の特色について教えてください。
―安田先生
富山商業高校は、商業教育を軸に、資格取得や情報処理など、社会につながる実践的な学びを大切にしている学校です。近年は進学にも力を入れており、国公立大学や難関私大へ進学する生徒も増えています。
また、硬式野球部や陸上部、吹奏楽部など、運動部・文化部を問わず、全国レベルで活躍する部活動も多く、生徒たちは高い目標を持って入学してきます。部活動も勉強も、どちらにも本気で取り組めることが、本校の大きな特徴だと思っています。
ただ、単に結果を求めるだけではなく、「人間的な成長」をとても大切にしている学校でもあります。
部活動でも勉強でも、先生たちが伴走しながら、生徒の挑戦を本気で応援する文化があります。だからこそ、“頑張ること”が自然と前向きに受け止められる学校だと思っています。

―在学生の特徴と、抱えている課題について教えてください。
―釣先生
生徒たちは本当に素直です。「やってみよう」と思ったことに対して、まず挑戦してみる力があると思います。
一方で、部活動や遠くからの通学で忙しく、まとまった学習時間を確保しづらい生徒も多くいます。
また、国語科として感じていたのは、「学習のやり方」が身についていない生徒が少なくないということでした。
例えば、漢字ドリルを前日にひたすら書き写して提出する。でも、定期テストでは解けない。 努力しているのに定着しない状態になっていたんです。
さらに、語彙力や読解力の不足によって、商業科目の検定問題を読み解けない、小論文や面接で自分の考えをうまく表現できない、といった課題もありました。
―なぜMonoxerを導入したのでしょうか。
―安田先生
きっかけの一つは、「短時間でも成長実感を持てる学習が必要だ」と感じていたことでした。
本校の生徒たちは、部活動では“毎日の積み重ね”を当たり前にやっています。だったら学習も、短時間でも継続できれば、大きな力になるはずだと思ったんです。
その中でMonoxerを知り、「これなら忙しい生徒たちでも続けられるかもしれない」と感じました。

安田 隆 先生(商業科教諭)
―釣先生
国語科としては、「漢字学習を作業にしたくない」という思いも強くありました。
Monoxerは、一人ひとりの定着度に応じて反復してくれるので、「ただ書き写す」ではなく、“覚えられる学習”に変えられる感覚がありました。
また、小テストや定期テストと連動させることで、「やれば結果につながる」という成功体験も作りやすい。
「正しい努力をすれば、ちゃんと成果が出る」
その感覚を生徒たちに持ってほしいと思い、導入を進めました。
【効果実感】外部模試「漢字・語彙」で学年平均9割超を達成。
―Monoxer導入後、どのような成果を感じていますか?
―釣先生
まず大きかったのは、「正しい努力をすれば結果につながる」という感覚を、生徒たちが持てるようになったことです。
これまでの漢字学習は、前日に紙ドリルを書き写すだけになってしまう生徒も多く、「頑張ったのに点数が取れない」という状態が起きていました。
ただ、Monoxerを導入してからは、小テストや定期テストで実際に点数につながるようになって、「先生の言った通りにやればできるんだ」と感じる生徒が増えてきたと思います。
また、外部模試でも成果が見えるようになりました。
ベネッセの「進路マップ 基礎力診断テスト」の「漢字・語彙」分野では、高校2年生の学年平均点が9割を超えました。
定期テストだけではなく、「どこから出題されるかわからない外部模試でも結果が出た」というのは、生徒たちにとっても大きな自信になったと思います。

釣 愛 先生(国語科教諭)
―導入当初、生徒たちはすぐにMonoxerへ馴染めていたのでしょうか?
―釣先生
最初から自然に定着したわけではありません。ただ、本校の生徒たちは素直な子が多いので、「まずやってみよう」と思ってくれる生徒は多かったと思います。
最初の頃は、授業冒頭で「まず5分、Monoxerやるよ」と時間を取って、一緒に進めていました。
その中で、
「小テストで点数が取れる」
「定期テストでも見た問題が出る」
という成功体験が少しずつ積み重なっていき、生徒たちの中で、「努力が結果につながる」という感覚が育っていったのかなと思います。
今では、朝学習や授業前の時間に、自分からMonoxerを開いて取り組む姿も増えてきています。
―紙のドリルと比べて、特に良かったと感じる点はありますか?
―釣先生
やはり、「作業」で終わらなくなったことですね。
紙ドリルの頃は、とりあえず提出するために書き写すだけになってしまう生徒もいました。でもMonoxerでは、一人ひとりの記憶度に応じて反復されるので、“覚えるための学習”になりやすい。
また、教員側としても、生徒の記憶度や進捗をデータで確認できるので、声掛けやフォローがしやすくなりました。
特定の先生だけが頑張るのではなく、学年全体で運用できる環境を作りやすくなったのも、大きな変化だと思っています。

学習画面の見本
【活用方針】部活動と両立できる「短時間×継続」を重視
―改めて、御校ではMonoxerをどのように活用しているのでしょうか。
―釣先生
主に国語科で活用していて、1年生は「言語文化」、2・3年生は学校設定科目の「国語研究」で導入しています。
本校の生徒たちは、部活動や通学でかなり忙しいので、「長時間かけてやる」よりも、「短時間でも継続できること」を重視しています。
また、漢字・語彙・読解など、“すべての学びの土台”となる基礎力を重視しています。
特に商業高校では、
- 検定問題を読み解く
- 小論文を書く
- 面接で自分の考えを伝える
といった場面で、「文章を正しく読み取る力」が非常に重要になります。
だからこそ、「国語だけの学び」ではなく、すべての教科や進路につながる基礎力としてMonoxerを活用しています。
【活用のポイント①】5〜10分で“やり切れる量”を設計。部活動と両立できる「短時間×継続」を徹底
―Monoxerを活用する上で、最も大事にしていることを教えてください。
―釣先生
やはり、「生徒が投げ出さずに続けられる量にすること」ですね。
本校の生徒たちは、部活動や通学で本当に忙しいので、「長時間やらせる」ことは現実的ではありません。だからこそ、朝学習や授業前の5〜10分でも取り組める量に調整しています。
1Bookは100〜120問程度にしていて、4〜5回の小テストで全範囲を回せるように設計しています。
また、Monoxerの「目標達成チェッカー※1」も活用しながら、記憶度を基準に学習状況を管理しています。
部活動の合間や通学時間、朝学習の時間など、それぞれの生活リズムの中で取り組んでいる生徒が多いですね。
※1 目標チェッカーについて https://monoxer.notion.site/327ae61fc775807d9b43f0a7ddc8ee44
【活用のポイント②】「やれば点数につながる」をつくる。小テスト・定期テストと連動した成功体験設計
―活用にあたって、特に工夫している点はありますか?
―釣先生
一番大事にしているのは、「やれば点数につながる」という成功体験を作ることです。
そのため、Monoxerで学習した内容は週1回の小テストと連動させています。
さらに、その小テスト内容を定期テストにも接続することで、
「Monoxerで学ぶ」→「小テストで点数が取れる」→「定期テストでも結果が出る」
という流れを作っています。
これまでの紙ドリルでは、「頑張ったのに点数につながらない」と感じていた生徒も多かったので、「先生の言った通りにやればできる」という感覚を持てるようになったのは大きかったと思います。
【活用のポイント③】「この先生だからできた」で終わらせない。学年全体で支える運用体制づくり
―教員間では、どのように連携しているのでしょうか。
―釣先生
「この先生だからできた」では意味がないと思っているので、学年全体で運用できる体制づくりを意識しています。
記憶度や小テスト結果はデータ化して共有し、どのクラスでも同じように声掛けやフォローができるようにしています。
また、「この時間に小テストをやります」といった情報も学年内で共有していて、どの先生でも運用しやすい形にしています。
Monoxerの効果を実感しているからこそ、一部のクラスだけで終わらせず、学校全体へ広げていきたいと思っています。
【今後の展望】“やればできる”を、学年・教科を超えて広げていきたい
―最後に、Monoxer活用の今後の展望についてお話ください。
―安田先生
Monoxerを通じて、「短時間でも積み重ねれば力になる」という感覚が、生徒たちの中に少しずつ定着してきたと感じています。
特に本校の生徒たちは、部活動では毎日の積み重ねを当たり前にやっています。その感覚が、学習にもつながり始めているのは大きな変化ですね。
また、外部模試や検定などで成果が見え始めたことで、「やれば結果につながる」という実感を持てる生徒も増えてきました。
一方で、まだ「この先生だからできた」「この学年だからできた」で終わらせてはいけないとも思っています。
―釣先生
そうですね。今後は、国語だけではなく、学年や教科を超えて、もっと学校全体で活用できる形にしていきたいです。
本校の生徒たちにとって、どんな学習量なら続けられるのか。
どんな声掛けなら前向きに取り組めるのか。
そういった「富商の生徒に合った学び方」を、これからも考え続けることが大切だと思っています。
Monoxerは、単に知識を覚えるためのツールではなく、「努力が成果につながる」という感覚を積み重ねられる存在だと感じています。
その実感を、より多くの生徒たちに広げていきたいですね。





