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麗澤中学・高等学校様 活用事例 部分ディクテーションで「聞いたことがある」英単語を増やす!~英検最多合格者を生んだ学習法~

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 🏫 お客様情報
千葉県柏市にキャンパスを構える、中高一貫の私立校。1935年の創立当初から、国際社会で活躍する日本人の育成を理念として掲げており、「本物の叡智」を兼ね備えたグローバル人材の育成に注力されている。


▼Monoxer活用シーン/科目
学年: 中1・中2、高1(2023年度)
科目: 英語
シーン: 普段の宿題、小テスト、長期休暇中の宿題
使用コンテンツ: オリジナル問題

📈 活用サマリ

導入目的:
・難関私大や国公立大に合格できる語彙力の育成
・英検の合格者増加(中学は準2級以上、高校は2級以上)

目的の実現における課題:
・基礎となる英単語の定着
・スピーキングやディクテーション等、音を使ったトレーニング不足の解消

取り組み:
・生徒の状況に応じて、課題としてやり抜く運用と自律学習の両方を実現
・部分ディクテーション問題で、「聞いたことがある」英単語を増やす学習機会を提供
・運用のコツは「苦手な生徒でも取り組める分量」と「努力の見える化」

効果:
・すべての学力層の底上げ(低学力層の減少と上位層の割合増を実現)
・高校1年生終了時における英検2級以上所持者が過去最多に
・単語を事前にインプットすることで、授業の理解度や盛り上がりにも好影響がみられた 

▼今回お話を伺った方
川部 翔 教諭(英語科)

目次[非表示]

  1. 導入目的について
  2. Monoxer導入の効果について
  3. 活用のポイント① 学習計画機能は用途で使い分け、自律学習を促す
  4. 活用のポイント② 「部分ディクテーション」問題で "英文を聞く" 学習機会を提供
  5. 活用のポイント③ 生徒をやる気にさせる仕組みづくり
  6. 今後の展望

導入目的について

-本日はどうぞよろしくお願いいたします。まず、どのような目的でMonoxerを導入されたのか教えてください。

-川部先生
「生徒の学力向上につながる学習活動を、より効果的に行うことはできないか?」という課題意識を以前から持っていました。動画視聴型コンテンツや単語学習アプリまで、英語学習の教材はたくさんありますし、私も数多く試してきました。しかし、それらのツールは、本人はやった気持ちになり、教員からもやったように見えますが、その学習が継続的な学力向上につながっているのかと疑問を抱いていました。

大半の生徒にとって、大学入試において英語は必要です。「英語が苦手だと思っている生徒でも、希望する大学の入試試験に対応できる語彙力を確実に鍛えることができたら」という思いが、Monoxerを導入するきっかけになりました。

導入時には「年間学習指導計画の一部として、継続的にMonoxerを使用することができるかどうか」を考慮しました。新しいICTツールを導入して終わりではなく、計画の中で学習を進められることが大切だと思ったからです。導入する段階で、Monoxerでの学習状況を学校成績に加味することにしました。そうすることで、一定の強制力を持たせることになり、学年全体の語彙力の底上げにつながったと感じています。

Monoxer導入の効果について

-Monoxer学習を開始して、生徒様にどのような効果があったと感じられますか?

-川部先生
Monoxerを導入後のデータを分析してみると、英語が得意な生徒集団においても、そうでない生徒集団においても、すべての層で成績が伸びたことが確認できました。ここでは高校1年生における英検の結果と中学生と高校生における模試の結果について説明させていただきます。

英検については、高校1年生の終了時点で英検2級以上の取得者が70名、全体の約3分の1になりました。高校1年生の段階でこれだけの合格者数がいるのは、本校としてはかなり受かっているという印象です。合格しなかった生徒からも、「問題文を読んでわかる、この単語を知っている」というフィードバックを複数聞き、英語の試験に対して前向きな気持ちになっている生徒が増えているように感じました。これはMonoxerの効果によるものが大きいと思います。

模擬試験に関してですが、中学1年生では、2023年度は模擬試験の回数を重ねるごとに、ベネッセの学力指標であるGTZ(学習到達ゾーン)において、例年以上にAゾーン以上の割合を増やすことができました。また、Cゾーン以下の生徒を減少させることができました。高校1年生についても、同様のことが確認できています。語彙力の得点率が全国平均を大きく上回っており、そのことが他の分野での好成績につながっている印象です。

成績以外の面で感じる効果としては、普段の家庭学習でより多くの英語に触れることで、授業の理解が深まり、授業自体が盛り上がるように、あるいは集中度が増したように感じています。例えば、ある日の授業で本校卒業生である車いすテニスプレーヤーの国枝慎吾選手に関するトピックを取り扱った際に「no longer~」という表現が登場しました。生徒はMonoxerで事前に学習していたので、ほとんどの生徒が意味を言うことができました。難しい英文理解もスムーズに進み、その後は、主題となるストーリーにしっかりと入り込むことができ、コンテンツベースの学習がとても盛り上がりました。Monoxerを導入したからこそ起こった出来事だと思います。このようなことがよく起こります。

活用のポイント① 学習計画機能は用途で使い分け、自律学習を促す

-昨年度は学習計画ありで運用されておりましたが、今年度は学習計画なしでBookを配信されているとお聞きしました。運用の変更に至った経緯を教えてください。

-川部先生
導入初年度は、学習計画を付けて生徒全員に取り組ませていました。これは、基礎となる語彙力をしっかりと定着させたいという思いがあったからです。英語が苦手な生徒でも最後までやり抜くことを重視していたので、Monoxerでの学習を提出物として扱っていました。

今年度は、私が担当している学年では、学習計画を付けずにBookだけを配信しています。どうして運用を変えたかと言いますと、「違うやり方で勉強がしたい」という生徒が出てきたことが理由です。Monoxerを使わずに英単語を覚えられる生徒もいますので、学習法のひとつとしてMonoxerを選べる状況にして、任意性を持たせました。

ただし、すべてを学習計画なしにしたわけではなく、スピーキング機能を使って音読させる課題や部分ディクテーションなどは、学習計画付きで配信し、提出物として評価に加味しています。音声活動に関しては、生徒全員に最後までやり抜かせたいという気持ちが強いからです。また、単語テストに関しては追試を複数実施し、合格できない場合は、合格するまでMonoxerの学習会に参加しなければなりません。Monoxerの小テスト機能は、予約配信の正確さや制限時間の設定、そして全てのクラスで実施してから結果を返却できるなど、あると嬉しい機能が揃っているように感じています。

Monoxerを活用した学習を進める一方で、生徒の自律的な学習への意識を育てることにも注力したいと考えています。大学受験はもちろんですが、その後の人生で生徒たちが乗り越えなければならない試練が必ずあります。目標設定を明確にしたり、それを達成するための方法を検討したりする際に、自ら考えて行動する生徒が増えてほしいです。Monoxerありきではなく、Monoxerというアプリを上手に活用して学習においてよい結果をもたらし、そのプロセスをその後の人生でさらに発展させてほしいと願っています。

💡 活用ポイントのまとめ
✓生徒の学習ニーズに応えるために「学習計画付き/なし」を出し分ける
✓最後まで生徒全員にやり抜かせたい問題は、「学習計画付き」で配信
✓意図的に「学習計画なし」で配信することで、生徒の自律学習の意識を育てる

活用のポイント② 「部分ディクテーション」問題で "英文を聞く" 学習機会を提供

-Monoxerの活用場面について、具体的に聞かせてください。

-川部先生
本校では主に普段の家庭学習、小テスト、そして長期休暇中の家庭学習において、Monoxerを活用しています。

中学校では、自作コンテンツを使って、教科書中の英単語を覚えています。中学校で利用している教科書の中には、Key Pointsという文法を詳しく学ぶための例文があるのですが、その例文の一部を空欄にした部分ディクテーション課題にしています。文法の理解にもつながりますし、リスニングや英作文にも効果が出ているようです。

高校で使用している単語帳には、単語を効果的に覚えられるミニマルフレーズという短い意味の固まりがページ上部に掲載されています。これを部分ディクテーションとしてMonoxer上で課題にしています。また、教科書本文中の重要な英文も部分ディクテーション化し、定期テストで出題もしています。

部分ディクテーションは、英文をフルセンテンスで聞くことができる点が魅力だと思っています。何度も英文を聞くことで、正しい発音が生徒に刷り込まれ、英語を聞き取る力や、表現する力を高めることにもつながると信じて実施しています。より多くの英単語を「聞いたことがある、知っている、わかる」状態にしたい思いがあります。また、全文を生徒に入力させるのは大変ですが、部分的にであれば生徒の負担も軽くなります。生徒が家庭学習をする際に、なかなか取り組みにくいトレーニングだと思うので、学校が管理して全員に取り組ませることに意味のあることだと感じています。学習計画にして提出物にしているものは、最後までやり抜くよう指導しています。

💡 活用ポイントのまとめ

✓音声をテキストから自動で作れるMonoxerの「部分ディクテーション」機能を活用
✓生徒の負担を軽減しながらも、「聞いたことがある」英単語を増やす学習機会を提供
✓自学自習では取り組むことのない学習法を提供できるのはMonoxerだからこそ

🌟 部分ディクテーションに関しての参考情報はこちら !

【Monoxer管理マニュアル】英語のBookフォーマット

【Monoxer Tech Blog】Monoxer で作れる問題あれこれ


活用のポイント③ 生徒をやる気にさせる仕組みづくり

-Monoxerで学習する生徒のモチベーションを上げるためのお取り組みはされていますか?

-川部先生
毎週、Monoxerの上位者ランキングのリストを作成しています。Monoxer上で小テストを実施し、9割以上得点した生徒の名前を紙で掲示したり、学期ごとには成績優秀者や学習回数が多かった生徒を表彰したりしています。ランキングの掲示を取り入れたのは、頑張っている生徒の努力を他の生徒や教員に見える形で共有したかったからです。一見、学習をしているそぶりを見せない生徒が満点を取っていると、「自分も頑張らないと…」という焦りにも繋がっているようです。

導入後は、スモールステップ・スモールスタートを意識した問題配信を行っています。英語が苦手な生徒が学習できる分量を意識し、課題の多さにやる気を失わないで取り組めるようにしています。また、Monoxerを使うことで、その生徒のレベルに合わせて理解を積み重ねることができるので、それも学習が続く理由になっているのかなと思います。宿題でプリントや問題集を出すとき、一度しか解かない生徒もいるかと思いますが、Monoxerにおいては、記憶度が高まるまで何度も問題を解かなければなりません。ついつい重めの課題を作ってしまいがちですが、難易度と量のバランスをよく検討することがMonoxerを導入し、運営する上で非常に重要なことだと感じています。

Monoxerの小テストで9割以上得点した生徒の名前を紙で掲示

💡 活用ポイントのまとめ
✓Monoxer上の小テストを活用し、9割以上取得した生徒のリストを毎週作成して掲示
✓生徒の学習意欲を損なわないために、「英語が苦手な生徒でも取り組める分量」が基本
✓英語が得意な子も苦手な子も、自分のレベルに合った学習ができる

今後の展望

-最後になりますが、今後の展望についてお伺いさせてください。

-川部先生
本校では、知徳一体、知恩・感恩・報恩、国際的日本人という教育理念を掲げています。ひとりひとりの生徒が、学力を高め、知識を蓄え、体力を鍛えていきますが、その鍛えた力を社会の中で、他者に対してどのように生かしていくかという部分を麗澤では大切にしています。英語科の教員として、Monoxerを活用し、英語を学ぶ上での基礎力の養成につなげたいと考えています。アプリを活用することでそれぞれの生徒のレベルに合わせて個別最適化学習を進めることができます。その上で、スピーチコンテストやディベートのような、英語を使って表現する、発展的な課題に取り組む生徒を増やすことができたらと思っています。本校では5人の常勤のグローバル教員がおりますが、彼らをはじめとする英語科の教員は、それぞれの目標の達成や課題の解決に向けて努力する生徒たちのサポートにより力を入れることができたらと思っています。

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