
学習塾スピカ様 活用事例 「覚えるのが苦手だった生徒の行動が変わった、個別指導塾で実践した現場講師の巻き込み術」
🏫 お客様情報 大阪府東大阪市で、個別指導を提供されている学習塾。生徒の主体性を育てる人間教育を重視されており、授業内容を講師と生徒が相談しながら実施教科や進め方などをアレンジ。Monoxerは2教室で導入。 ▼Monoxer活用シーン/科目 |
📈 活用サマリ 導入目的: 目的の実現における課題: 取り組み: 効果: |
▼今回お話を伺った方
枚岡教室 教室長 岡田様
目次[非表示]
個別指導の時間をより有意義にするためにMonoxerを導入
-本日はどうぞよろしくお願いいたします。まず、どのような目的でMonoxerを導入されたのか教えてください。
-岡田様
教科書の改定により、中学で学習する英単語の数が増えたことがきっかけです。これまで1,200語だったものが、約2,500語と2倍以上増えました。それも単純に数が増えたのではなく、これまで高校の学習範囲だった単語が中学校の学習範囲に降りてきたので、難しい単語が増えました。
もう1つは、塾で個別指導の時間を使って英単語を学習させることを、もったいないと感じていたことがあります。1対1で子どもと向き合える貴重な時間に生徒が机に向かって単語を書く姿を一人の講師が見守っている、というのは、非常にもったいないのではないか?と以前から感じていました。
-導入前、Monoxerをどんな生徒様に使ってほしいとお考えでしたか?
-岡田様
「暗記=めんどくさい」と思っている生徒にMonoxerを使ってほしいと思っていました。自分で書いて覚えることができる生徒は、ツールを問わず自分で学習を進められます。暗記が苦手・めんどくさいと感じる生徒は、授業中であっても単語でつまずき、ペンが止まる姿をいつも見てきました。個別指導塾という特徴もあり、割合としては勉強が苦手な子の方が多いため、そういった生徒にMonoxerを活用してもらいたいと思っていました。
単語学習に向き合う姿勢が変わり、「単語が読める・意味がわかる」状態で授業を始められるようになった
-「Monoxerを使ってよかった」と感じたことがあれば、教えてください。
-岡田先生
これまで書くことを嫌がっていた生徒が、塾で10分でも20分でも英単語に向き合う姿が見られるようになりました。自らどんどん進んで取り組む姿が、私の目の前で繰り広げられているんです。生徒の行動が明らかに変わったので本当にMonoxerを入れてよかったと思っています。
あとは、授業の進み具合も段違いに変わりました。これまでは新出単語を扱うとき、いつも「これどういう意味?」と引っかかっていた生徒たちが、新出単語の補足をしなくても、授業を進められるようになりました。「単語が読める・意味がわかる」状態で授業を始められるようになったことで、本当に説明したいその日のメイントピックの解説にスムーズに入ることができるようになりました。塾だけではなく、学校の授業も内容を理解しやすくなった、と生徒からは聞いています。
-成績面での変化はありましたか?
-岡田先生
これまで学校の定期テストの点数が10〜50点台だった生徒が、60点台を取れるようになったり、学校の小テストでは満点が取れるようになりました。小テストの結果は、学校成績に関わります。定期テスト対策としてMonoxerで英単語を配信していますが、結果的に小テストでも得点が取れるようになりました。
-保護者様から、Monoxerについて感想やご意見はありましたか?
-岡田先生
家庭学習の内容が具体的にわかるようになったことが、保護者の方からも好評です。授業だけでなく家庭学習においても「いつ・何を学習しているか・どの問題を間違えているか、塾が全部しっかり把握しています」とお伝えすると、保護者の方は驚かれますね。
年3回行っている保護者との個別面談では、Monoxer WEB管理画面上の学習者分析のページをPDFとして出力して共有しています。「この時間によく使っていますね」とお話をしたり、Monoxerを使い切れていない子には「ご飯前の5分を、ぜひモノグサタイムにしてください」とお伝えしたり。Monoxerに限らずICTツール全般に言えることですが、家でやらせたまま・導入したままにしておくと、確実に使わなくなります。まず興味を持ってもらって、保護者も巻き込んでいきたいという考えがありました。
活用ポイント① 学校別の授業進度の情報収集を効率化&タスク一括配信で現場講師の負荷を軽減
-Monoxerで学習している教科やコンテンツについて、詳しく教えてください。
-岡田先生
塾では、主に英語・理科・社会の科目でMonoxerを使っています。利用しているコンテンツは、モノグサマーケットで取り扱われているiワークです。オリジナルでBookを作成しているのは国語の慣用句・英検対策単語・数学の公式などです。例えばですが、平方根の問題で「√8=2√2」のような問題は、考えるよりも覚えてしまった方が早いと考えています。そのため、こういった「用意されたコンテンツにはないけれど、生徒に覚えてほしい内容」はオリジナルでBookを作って配信しています。
タスクの配信は、生徒の通う学校の進度に沿って計画しています。今、私が受け持つ生徒が所属している中学校は、1学期のテストが期末テストのみになるので、春休み中から単語の配信を始めて、学校の授業が始まるころには、単語の意味がわかる状態になるよう配信しています。6月の期末テストのために、3ヶ月ほど前から配信を始めているスケジュールです。
学習計画は、生徒が1日5分程度の学習時間で取り組める分量で、主に2週間を基準に作成しています。5分という時間は、1期間あたりのエントリが15個程度で生徒の負荷が高すぎないように調整しています。全体のバランスを見ながら、生徒の負荷が上がりすぎるなと思ったときは、出題する分量を調整しています。生徒本人から「Monoxerの学習進捗度が全然あがらない」と直接言われることもありますし、事前にMonoxerの管理画面から数字を見て調整したりもしています。
※学習計画で1期間あたりのエントリ数が15個程度になるように調整
-学習塾様ですと、学校や学年によって定期テストに合ったコンテンツを配信するのが大変かと思いますが、工夫されていることがあれば教えてください。
-岡田先生
以前は、生徒に「今どこの単元を学校で学習しているか?」学習の進度を個別に聞き取っていました。このやり方だと、同じ学年・同じ学校の別の子どもにそれぞれ質問してしまったり、情報が集まるまでにタイムラグがあったりといったことがありました。
今では、聞き取りをする担当講師をあらかじめ決めています。各学校・各教科の進度を共有するため、スプレッドシートを用意しました。聞き取り後は、こちらへすぐに入力してもらっています。スプレッドシートへの入力は各担当講師が、MonoxerのBook作成・タスクの配信などは私が一括で行っています。この運用に変更したことで、情報を集めるのがより早くできるようになりました。新しい単元に入ったことがわかると、すぐにMonoxerでタスクを配信できています。現場講師の負荷も少なくなり、学習管理に専念してもらうことにも成功しました。
※学校毎の単元の授業進捗を担当講師がヒアリングし、スプレッドシートで共有
💡 活用ポイントのまとめ
✓モノグサマーケットのコンテンツを主に活用しつつ、「これは覚えてほしい」という塾オリジナルの学習内容はBookを自作して配信
✓学習計画は、他のタスクも踏まえて、1日5分くらいで取り組める量で調整
✓タスク配信のスケジュールは、学校の進度と定期テストが基準。スプレッドシートで一元管理し、学校で授業を受けるより先に、Monoxerで学習が完了するスケジュールで配信
✓タスクは運用責任者が一括配信することで、講師の負荷を軽減し学習管理に専念してもらう |
活用のポイント② 学習を習慣化するため週1回のモノグサタイムを実施し、生徒の頑張りを褒めるきっかけとしても活用
-生徒様にMonoxerを継続して使ってもらうためのお取り組みはされていますか?
-岡田先生
新しいツールには物珍しさがあるので、初めは何も言わなくても生徒は使ってくれます。でも、それだけでは続きません。個別授業とは別に、個別授業で取り組んだ内容をもう一度繰り返す演習授業というものがあるのですが、その週一回の演習授業の冒頭、約10分間をモノグサタイムにすることで、最低でも週に一度はMonoxerを触る機会を作っています。長期休みなど生徒と顔を合わせる回数が減ると、Monoxerの使用率もどうしても下がってしまうので、それを補うためにも演習授業の中で必ずMonoxerに触れる機会を設けています。
モノグサタイムでは、現場講師がMonoxerWEB管理画面を開きながら、リアルタイムで生徒の学習進捗をチェックしています。もちろん講師は、教室でも目の前の生徒たちの様子を見ているのですが、生徒は各自のスマートフォンを使ってMonoxer学習をしているので、たまに別の画面を見ていることも。講師が近くに来たときだけ画面を器用に切り替えることもあるので、教室で目を配りながら、同時に管理画面でも進捗を確認しています。
※モノグサタイムに取り組む生徒様の様子
※講師はリアルタイムでWEB管理画面上の各クラスの「学習履歴」画面を見て、取り組み状況をチェック
-Monoxer学習のモチベーションを上げるために、取り組まれていることはありますか?
-岡田先生
講師には、生徒を褒めるきっかけとしてMonoxerでの頑張りを積極的に活用して欲しいと伝えています。「昨日めっちゃやってたやん!」など、直接生徒の顔を見て褒めてあげることを意識しています。授業内で声をかけることはもちろん、何かのついでではなく、わざわざその生徒がいる自習室へ行くなど、取り組みを褒めるために生徒に話しかけることも非常に効果的だと感じています。
💡 活用ポイントのまとめ ✓週1回、必ずMonoxerを全員が使う「モノグサタイム」を設ける ✓生徒を褒めるときは、対面で直接の声掛けを意識 ✓教室での取り組み確認に加えて、管理画面からも生徒の学習進捗をリアルタイムで確認 |
活用のポイント③ 実際にMonoxerでの学習を体験してもらうことで現場講師を巻き込み、塾内でのスタンダードへ
-Monoxer利用に関して、講師の方へどのような声掛けやフォローアップをされていますか?
-岡田先生
例えば中学生では、講師1人あたり週10人ほどの生徒を担当しています。基本的には、講師に担当生徒のMonoxer取り組み状況の確認や声かけをお願いしています。
教室に共有のパソコンもありますし、講師には専用のタブレットも渡しているので、すぐにMonoxer管理画面が見られる環境です。授業前、講師は管理画面で生徒の進捗を確認してから、授業を始めるという流れが定着しています。
並行して、定期的に私の方から、講師たちへ生徒のMonoxer活用状況を一斉にお知らせしています。特に、直近2週間Monoxerを使っていない生徒や、目立って進捗がない生徒については、WEB管理画面上の学習者分析ページの最終学習日時で確認して、担当講師に声をかけて顔を合わせて状況を伝えています。取り組みがない生徒は、授業後に残ってもらいタスクを行うなど、Monoxerの取り組みを促しています。
※講師は授業前に必ず生徒の進捗をWEB管理画面上のクラスの「ダッシュボード」とタスクの「学習計画の進捗」で確認
-Monoxerを塾内で浸透させる上で、苦労された点を教えてください。
-岡田先生
導入1年目は、タスク配信に加えて、生徒への声かけも私だけで行っていました。ほぼ一人で塾内での活用を促進していたのですが、とある校舎の講師陣にMonoxerが浸透せず、その結果、生徒のMonoxer活用まで進まなかったということがありました。それを踏まえて、去年からは講師を巻き込むことを特に意識して取り組んでいます。
また、導入当初は講師の中にもICT教材に対して信頼感が薄い方もいました。明らかに拒否しているという様子ではないのですが、本当に効果があるのか疑わしいと感じられていたと思います。その意識をアップデートするために、講師にも実際に生徒たちが取り組んでいるタスクを同じスケジュールでやってもらうことにしました。知識として、教科書の改定に合わせて単語数が増えたことはわかっていましたが、「今の生徒たちがどれくらいの分量を、どれくらいのペースでやらなければならないのか」私たちも体験しようと提案したのです。実際に講師が体験したことで、ICT教材の有用性を感じてもらえたと思います。
-Monoxerを使ったことで、指導上改善できたことはありますか?
-岡田先生
以前の英単語学習は、授業中にしっかり時間を取る講師もいれば、授業の前提として「やっておきましょうね」と伝えるだけの講師もおり、指導の品質にばらつきがありました。講師によって単語学習への比重が異なっていると感じており、塾内でスタンダードになるルールを作りたいと思っていました。Monoxerを導入したことで「Monoxerを使って単語学習をする」というルールができたので、学習の品質を担保できるようになったと感じます。
💡 活用ポイントのまとめ ✓Monoxerの学習状況を確認する端末環境を整え、授業前の進捗確認を全講師が実施 ✓活用の進まない生徒の担当講師へは運用責任者から直接声をかけてフォローアップを実施 ✓生徒と同じ配信スケジュールと分量で講師もMonoxer学習を体験。ICTツールの有用性を理解してもらう機会を作った |
今後の展望
-今後の展望についてお伺いさせてください。
-岡田先生
学校の定期テストの平均点を上げていきたいです。ここ数年、英語の平均点が下がっており、わかりやすく二極化が起こっていると感じます。得点が取れる子とそうでない子の差がとても大きいです。得点の低い生徒がどこで間違えているのか確認すると、やっぱり単語なんですよね。Monoxerを活用しながら、基礎となる英単語力を身に付けさせたいです。
-最後になりますが、これからMonoxerを始める先生方へメッセージをお願いします。
-岡田先生
まず一度、Monoxerを使ってみてくださいと伝えたいです。単語練習を嫌っていた生徒が、30分でも1時間でも集中してMonoxerに取り組む姿には感動しました。暗記が「苦手」なのではなく、「合う方法」に出会っていないだけなのだと感じます。ぜひ皆さんの塾の「眠れるモノグサ」さんたちを目覚めさせてあげてください!