catch-img

英検®2級合格者が導入2年目で約2倍に      「わかったつもり」を「できる」に変える、学校全体の基礎知識定着改革

導入組織について

東京都葛飾区に位置する修徳中学校・高等学校は、「君はもっとできるはずだ」を合言葉に、知育・徳育・体育の三位一体をバランスよく育む教育を行う中高一貫校。「社会を生き抜く力を養う」という理念のもと、学業と部活動の両立、そして大学進学実績の向上にも力を入れています。

活用サマリー

Monoxer活用シーン/科目

学年:中学1〜3年、高校1〜3年

科目:英語・国語・数学・理科・社会

活用シーン:授業導入(朝学習、授業の一部)、自宅学習課題、小テスト

使用コンテンツ:Stock、英検®でる順パス単、15歳までに知っておきたい言葉1800、BIBLIA、

Focus Gold、物理基礎+物理早わかり一問一答、日本史/世界史ターゲットなど

Monoxer導入年度:2024年度(2026年度より2教科から5教科へ拡大)

導入目的

・各教科の知識・技能定着に関する指導を、特定の教員の経験や工夫だけに頼らず、学校全体で支える仕組みをつくる

・全教員が同じ目的意識を持ち、生徒の学力向上と希望進路の実現を後押しする

課題

・映像授業をはじめとするインプット学習を導入していたが、定着に向けた指導は担当教員の裁量に委ねられており、学校全体での運用に工夫の余地があった

・映像中心の学習では「わかった気になる」状態にとどまりやすく、身につけた知識をアウトプットする機会が十分ではなかった

取り組み

・映像授業や参考書と連動したコンテンツ(Stock・BIBLIAなど)を教科横断で採用し、教員個人の作問に頼らない運用へ整備

・英語科・国語科から導入を始め、2026年度からは5教科へ展開。英語科での知見を他教科でも活用

・年度初めの研修で全教員の目的意識をそろえ、Slackでの情報共有や個別サポート体制を構築

・記憶度のクラス掲示や「モノグサカップ」など、生徒のモチベーションを高める工夫を実施

効果

・英検®の合格者数が導入2年目(2025年度)に伸長。2級は51名から98名へ、準1級も1名から4名に増加し、1級取得者1名を含め、2025年度時点で準1級以上の取得者は5名へ増加。

・英検®リーディング大問1(短文の語句空所補充問題)のスコアが上昇し、外部模試でも上位層の増加が見られた

・定着度が可視化されたことで、生徒・担任・教科担当が共通の認識を持って学習に伴走できるようになった

・「やったつもり」の学習が見直され、スキマ時間に自らMonoxerに取り組む生徒が増加

今回お話を伺った方

島子 昌浩 先生

・教科部長、国語科主任、総合情報管理(ICT担当)

・「仕事で大切にしていること」:教科学習の責任者として、全教員が生徒の学力向上と志望校合格に専念できるシステム作りに努めています。個人としては「生産性の高い教員」を目指して業務改善を重ね、受験を通じて生徒が成功体験を得られるよう指導しています。

・「休日の過ごし方、趣味」:休日は生成AIの活用法を研究したりスクールで学んだりと、仕事と趣味を兼ねて楽しんでいます。頭を使った後はお気に入りの痺れる担々麺を食べ、心身をリフレッシュさせています。

五十井 俊 先生

・高校3年特進クラス担任、教科部次長、英語科主任

・「仕事で大切にしていること」:業務では常に改善と効率化を意識し、新システムの導入時も深く理解して推進する挑戦姿勢を大切にしています。授業では教員の発問を増やして生徒が考え対話する時間を確保し、言語化力や協働性を育む場を提供しています。

・「休日の過ごし方、趣味」:生徒に挑戦を促す立場として自らもハーフマラソンや筋トレ、お菓子作りに挑戦しています。自己ベスト更新や新たなレシピ習得を目指し、日々限界を高めています。

甲田 摩那 先生

・中学3年特進クラス担任、進路指導部進路授業主任、英語科

・「仕事で大切にしていること」:生徒との対話や信頼関係を重視し、英検®などの個別指導で大きな成長を引き出せるよう努めています。授業では専門用語を避け、丸暗記ではなく本質的な理解を促すことで「英語が好きになる指導」を意識しています。

・「休日の過ごし方、趣味」:趣味は旅行で、新幹線や観光列車で景色を楽しむ移動時間が好きです。旅先では温泉や神社巡りで心身をリフレッシュし、気になる場所に足を運んで日々のエネルギーをチャージしています。

【導入目的】「わかった気がする」から「できる」へ。Monoxer導入までの道のり

―まず、御校の教育方針や特色について教えてください。

島子先生(国語科):
本校の合言葉は「君はもっとできるはずだ」です。これはコーチングの考え方に基づくもので、生徒が『ここが自分の限界だ』と感じているところで立ち止まらせず、もう一歩先を目指せるよう教員が背中を押す、そうした学校でありたいと考えています。

「社会を生き抜く力を養う」という理念のもと、知育・徳育・体育の三位一体をバランスよく育む教育を大切にしています。

生徒には、塾に頼るよりも学校でしっかり学びたいという子が多く、近年は部活動と進学の両立に本気で取り組みたいという生徒も増えています。 

一方で、高校受験で悔しい思いをした経験から、入学当初は自信を持てずにいる生徒も少なくありません。本校での学びを通じて「修徳に来て、正しく努力すれば自分はもっと成長できる」と実感してもらうことを、私たちは何よりも大切にしています。

―組織として目指す姿はどのようなものでしょうか。

島子先生(国語科):
教員側で大切にしているのは、特定の教員の経験や工夫だけに頼らないことです。「あの先生のクラスだったから伸びた」という属人的な状況を避け、組織として同じ方向を向くことで、誰が担当しても生徒が確実に力をつけられる体制づくりを意識しています。

―Monoxer導入前に抱えていた課題と、選んだ理由を教えてください。

島子先生(国語科):
映像学習教材を年間学習計画に組み込むことで、インプット環境自体は整いました。ただ、授業を受けただけで「わかった気になる」生徒も多く、実際には知識として十分に定着していないケースが目立っていました。「わかる」と「できる」の間を埋める仕組みが必要だったのです。

もう一つの課題が、指導方法が教員ごとに異なっていたことです。知識定着に向けた指導のやり方が先生によってまちまちで、学校全体として同じ方向を向ききれていませんでした。生徒側にも、付箋を貼ったりマーカーを引いたりすること自体が目的になってしまう「作業としての学習」が見られ、教員の指導方法と生徒の学習方法の双方を、学校全体で見直したいと考えていました。

Monoxerを選んだ一番の決め手は、「知識の定着度合いを数値で可視化できる」ことです。学習の回数ではなく、「誰が、何を、どの程度覚えているか」が見える。覚えていない内容は自然と繰り返し学習することになり、その努力の過程も評価できます。さらに、映像学習教材と連動したコンテンツが揃っていたことも、教員の負担を抑えるうえで大きな決め手になりました。

【効果実感】英検®合格者数が2年で大きく伸長。数字と生徒の変化から見えた成果

―導入から2年経ち、一番手応えを感じた成果を教えてください。

五十井先生(英語科):
最もはっきりと効果を感じられたのは、英検®の合格者数です。2023年度・2024年度(導入初年度)はいずれも2級合格者が51名、準1級合格者が1名でしたが、導入2年目となる2025年度は2級合格者が98名、準1級の合格者も1名から4名に増加し、1級取得者1名を含め、2025年度時点で準1級以上の取得者は計5名と大きく伸びました。

英検®リーディング大問1(短文の語句空所補充問題)のスコアが大幅に上昇しました。英検®学習コンテンツをMonoxerで毎週繰り返し学習したことで単語力が底上げされ、得点向上の一因になったと考えています。さらに外部模試でも上位層が増えています。

―導入1年目は大きな数字の変化がなかった中、どのように改善されましたか。

五十井先生(英語科):
1年目に目立った変化が少なかったことで、かえって使い方を振り返り、改善点を見つける機会になりました。当初は単語帳を自主学習ツールとして生徒に渡しただけで、管理が十分に行き届いていなかったのです。どれほど優れたツールでも、管理がなければ生徒はなかなか継続できません。2年目からは放課後の英検®対策講座の課題としてタスクを配信し、「今週中に記憶度70%まで上げる」というように、目標と期限を明示する運用に切り替えました。その積み重ねが成果につながったと考えています。

―生徒の学習姿勢で一番変わったと感じる点はどこですか。

島子先生(国語科):
以前は「勉強するか、しないか」という二択でしたが、今は「単語帳で取り組むか、Monoxerで取り組むか」という選択肢の次元に変わりました。以前は勉強に消極的だった生徒が、自らMonoxerを開くようになったのも印象的です。「やった感だけの学習」も、定着度が数値として見えることで見直されるようになりました。生徒自身の間にも「どうせやるなら楽しく取り組もう」という文化が少しずつ根付いてきていると感じています。

甲田先生(英語科):
かつては「単語帳を開く」という行動自体のハードルが高かったのですが、今では授業の前や空き時間に「時間が余ったのでMonoxerをやっていいですか」と、生徒から自然に声が上がります。

バッジ機能※1も好評で、普段あまりやる気を見せない生徒が取り組みランキングで1位になることもあり、周囲にも良い刺激を与えています。中学1年生からMonoxerに取り組んできた学年では、「単語がわかるから、文全体が分からなくてもある程度解ける」という感覚を持てる生徒が増え、英検®2級の合格者も、中学2年生の段階で出るようになっています。

※1 バッジ機能とは、学習の達成度や継続状況等に応じてアプリ内で獲得できるデジタルバッジ

バッジ機能の見本画面

―国語科での変化についても教えてください。

島子先生(国語科):
国語は「日本語だからわかるはず」という思い込みから、勉強したつもりになりやすい科目です。Monoxerで語彙に取り組むことで、生徒自身が『意外とできていない』ことに気づくようになりました。定着度が可視化され、学習プロセスが見直された結果、定期試験の、特に古文単語の正答率が上がり、前年度の定期テスト全体平均点と比べて約8点の向上などの成果につながっています。

【活用方針】2教科から5教科展開へ。学校全体での運用体制と役割分担

―現在、どのような体制でMonoxerを運用されていますか。

島子先生(国語科):
2024年度に英語・国語の2教科で導入し、2026年度から5教科へと活用を拡大しました。コンテンツの選定とタスク配信は各教科担当、学習状況の確認は担任と教科担当が連携して行っています。 

―各教科の配信方針を教えてください。

五十井先生(英語科):
方針は「英単語学習をしない日を作らない」ことです。高校1年生では教材として活用している英単語帳を年間3周するという目標から逆算し、週200〜300語のペースで学習しています。中学校でも週150語を目安に、英検®対策を含めて継続的に取り組んでいます。

島子先生(国語科):
語彙力を鍛えることに特化しています。中学では読解問題に出てくる重要単語帳、高校では現代文単語帳や古文単語帳を3年間で3周する設計で定着を図っています。

守屋先生(数学科):
前週に学習した内容を翌週に配信しています。「分かったつもり」で終わらせず、実際に問題を解くことで基礎の定着につなげています。

宮本先生(理科):
公式・用語・問題演習を通じ、基礎学力を確実に固めることを目標にしています。授業の進度に合わせて章単位で配信し、今後は小テストにも活用していく予定です。 

栗田先生(社会科):
授業の進捗に連動した振り返りに活用しています。1週間分の授業内容をMonoxerで復習し、次のタイミングで定着状況を確認するサイクルをつくっています。

【活用のポイント①】「誰が教えても同じ成果を」再現性の高いコンテンツ設計

―コンテンツを統一した背景と効果を教えてください。

島子先生(国語科):
コンテンツを統一し、全員が同じものを使う。それが、特定の教員に頼らない仕組みをつくる一番の近道だと考えました。

本校ではできるだけ教員独自の作問を行わず、映像学習教材と相性が良い教材に統一しています。担当する先生が変わっても、同じ環境で生徒が学べるようにするためです。

また、学習するコンテンツを絞ることで、生徒も教員も「何をやるべきか」が明確になります。 

―適切な学習量はどのように設定していますか。

五十井先生(英語科):
時間で縛るのではなく、「いつまでに記憶度〇%にする」という成果を基準に考えています。たとえば単語帳を1年間で3周するという目標から逆算して、1週間に必要な学習量を設定します。

生徒にも「なぜこの量なのか」を説明し、納得して取り組んでもらうことを大切にしています。

【活用のポイント②】褒めて、見せて、称え合う。生徒のモチベーションを支える工夫

―どのようにして生徒のモチベーションを高めていますか。

島子先生(国語科):
毎週の定着度をクラスに掲示し、記憶度100%に到達した生徒をしっかり褒めています。すると、90%前後の生徒も「あと少し」と100%を目指すようになります。長期休暇中には「モノグサカップ」を行い、取り組み量の多い生徒を表彰しています。

甲田先生(英語科):
直接褒めることが一番効果を感じています。管理画面を見ながら、「昨日、夜遅くまでやっていたね」「1位になったじゃん」と具体的に声をかけます。その声が他の生徒にも伝わり、教室全体によい刺激が広がっています。

【活用のポイント③】「目的の共有」から始める。全教員を動かす研修と連携

―5教科全体に浸透させるうえで、何がもっとも重要でしたか。

島子先生(国語科):
最も重要だったのは、年度はじめに実施する全教員向け研修での目線合わせです。「Monoxerを導入すればすぐに活用率が上がる」と考えるのではなく、「何のために使うのか」「どう使うのか」という共通認識を揃えることに時間をかけました。

操作方法以上に目的の共有を重視し、各教科主任とモノグサのCS担当者さんが連携して教科ごとの研修も実施しています。 

研修後もSlackで個別に相談できるサポート体制と信頼関係が、5教科への浸透を後押ししました。

―校内浸透の過程で壁になったこと、そしてその乗り越え方を教えてください。

五十井先生(英語科):
高校の進学コースでは、大学受験に向けた指導に本当にMonoxerが必要なのか、という意見もありました。

そこで、記憶度を週次レポートで可視化して、教員全員に共有しました。データを見ながら理解を広げていった結果、現在は全クラスが足並みをそろえて取り組んでいます。

【今後の展望】「2ランク上の大学へ」5教科統一が生む、生徒の未来への投資

―最後に、今後の展望と生徒への期待をお聞かせください。

五十井先生(英語科):
今は教員が管理しながら学習を進めていますが、最終的には、生徒自身が必要な学習を考え、自立して取り組めるようになってほしいですね。2026年度から5教科での活用が始まったことで、今後は教科の枠を越えてノウハウを共有し、より良い指導方法をつくっていきたいと思います。

甲田先生(英語科):
「やるのが当たり前」という空気を作りたいです。勉強に苦手意識がある生徒も、Monoxerでの学習を重ねることで「自分は一歩ずつ成長している」と気づいてくれれば、次の挑戦への足掛かりになるはずです。先生方が目線を揃えてMonoxerを使い続けることが、生徒全体の学力底上げにつながると信じています。

守屋先生(数学科):
勉強習慣や集中力といった学習体力をつけてもらうことが私の願いです。机に向かう習慣がない生徒も多い中、デバイスを通じて「勉強に慣れる」クッションとしてMonoxerが機能していると感じています。英語科の朝学習で黙々と取り組む姿を見ているので、数学でも同じことが起きてほしいです。

栗田先生(社会科):
Monoxerの「学習の入り口」としての強みは大きいと感じています。デバイスさえあればどこでも取り組め、理解度や抜けている部分も細かく見える。英語は得意でも社会は苦手という生徒は毎年一定数いますが、Monoxerで基礎的な語句に触れ「自分も理解できる」と気づいてくれれば、苦手意識がほぐれ学力も伸びていくはずです。そのきっかけをつくっていきたいと思います。

宮本先生(理科):
進学実績の向上、特にGMARCH以上の合格者を増やすことが目標です。Monoxerで基礎をしっかり固め、より高いレベルの学習にスムーズに取り組んでほしいと考えています。個人的には、将来、修徳で学んだ生徒が物理の面白さに気づき、教える側として教壇に戻ってきてくれたら、これほど幸せなことはありません。

島子先生(国語科):
最終的には、全学年・全教科の知識・技能の定着をMonoxerに統一していきたいと考えています。暗記にかけていた時間を効率化することで、生徒が部活動や自分のやりたいことに使える時間を増やしたい。そして、修徳で「正しい努力の方法」を身につけ、大学進学後も自分で学び続けられる人になってほしいと思っています。

「修徳に来て、先生たちと一緒にMonoxerをはじめとした学習タスクをやり切れば、今の学力から2ランク上の大学でも行ける」——生徒や保護者の皆さんにそう確信していただける学校になることが、私たちの目標です。

※本記事は2026年8月時点の取材内容にもとづいています。

関連記事

公式LINEアカウント友だち募集中バナー
公式LINEアカウント友だち募集中バナー