内定者と派遣先企業とのマッチングを強化 - 学習データから見つかる、人材の新たな「推しポイント」

「建設業界の価値観・スタンダードを我々が変える」をミッションに掲げ、人材派遣サービスの枠を超えた価値を創造する株式会社ウィルオブ・コンストラクション様は、本格化する業界の人手不足解消のため、DX活用と人材育成に力を注いでいます。未経験採用者向けに、専門用語や研修内容の定着を目的としてMonoxerをご活用いただきました。今回は、知識の習得にとどまらず、配属前のマッチングにおけるコミュニケーションに活用されている先進的な取り組みについて、お話を伺いました。(本記事は、2025年7月10日取材時の内容になります。)
お客様情報
⚫︎企業名:株式会社ウィルオブ・コンストラクション
⚫︎ 業種: 人材派遣
⚫︎ 従業員規模:1000~4999人
⚫︎ 取材ご対応者様:
営業部 リーダー 芝本晴奈 様
米野早紀 様
Monoxer活用シーン
⚫︎推進部署:営業部(キャリアアドバイザー担当)
⚫︎学習者属性:技術部門・新入社員
⚫︎学習者数:年間1000名ほど
⚫︎活用シーン:未経験採用者向けの専門用語・研修内容の定着支援
⚫︎Monoxer導入年度:2024年
導入事例サマリー 導入背景(目的・課題) ⚫︎ 内定者の円滑な派遣先定着を実現することは、当チームにとって重要な役割である。 ⚫︎ 未経験者が業界知識を習得できるよう内定段階から学習をサポートすることで、採用率・定着率を高めることを目指した。 取り組み ⚫︎ 業界知識に加え、派遣先就業後のギャップを生まないよう「顔合わせ」問題も配信し、動画とクイズ形式の組み合わせで記憶定着を図る。 ⚫︎ 内定者との電話連絡時にMonoxer活用の声がけで学習を促進。 効果 ⚫︎ 学習回数や記憶度のデータにより、人材の特徴を可視化。人材の新たな推しポイントを発見し、営業や派遣先にしっかり魅力を伝えられるように。 ⚫︎ 学習者から「アプリで手軽に学習できる」「記憶度が見えるからやりがいがある」と好評の声。 |

(左:芝本晴奈 様 右: 米野早紀 様)
【導入背景】未経験からのスタートを支える、業界知識の学習支援
ーー御社が目指すビジョン、芝本様と米野様が所属するチームの役割・ミッションについて教えてください。
芝本:建設業界は「高齢化」および「男性比率の高さ」といったイメージが浸透しており、若年層や多様な人材の確保に苦戦しています。私たちは、こうした現状を打破し、建設業界の新たなスタンダードをつくることを目指しています。業界未経験者や若手人材が参入しやすい環境を整えるとともに、女性をはじめとする多様な人材が活躍できる仕組みを整えていきたいと考えています。
具体的な事業としては、自社で正社員を雇用し、雇用した正社員の方を建設業界へ人材派遣する正社員派遣のビジネスを行っているほか、建設業界に特化した求人メディア「施工管理求人ナビ」を運営しています。私達、営業部のキャリアアドバイザーチームは、人材を採用する中途採用部と人材のマッチングを行う営業部の仲立ちとなり、内定者の配属先選定とマッチングに向けたサポートを行っています。
私たちがチームとして最も重視しているのは、内定者の派遣先企業への円滑な定着です。内定者の方々の希望や条件をしっかり確認し「その方自身のキャリア形成のためには、どのような現場に配属してもらうのがよいのか」を考え抜き、配属先を選定しています。それにより、一人ひとりが現場で長く活躍してくださることが、私達の願いです。
ーー未経験人材と派遣先企業とのマッチングにおいては、どのような課題があったのでしょうか。
芝本:入社前の方はまだ研修を受けていないため、就業先を決める段階で、特に未経験者には建設業界の知識が不足してしまうという課題がありました。就業先決定までの重要なプロセスである企業担当者の方との顔合わせ(業務確認)の場では、「将来あなたはどのような人材になりたいのか」という質問や、建設業界に関する細かい質問を受けた時に、答えられないケースも見受けられました。
そこで、採用率・定着率を高めることを目指し、未経験者の業界知識学習を内定段階からサポートしようと活用を始めたのが、御社のMonoxerになります。Monoxerは、入社前から内定者の方への教育を届けられるところに魅力を感じていました。
【取り組み内容】知識問題はもちろん、派遣先就業後のギャップを埋めるため、「顔合わせ」対策も配信
ーーMonoxerを使ってどのような学習を行っているのか、具体的に教えてください。
芝本:弊社では入社の約2ヶ月前からMonoxerの学習をスタートしています。入社後2週間から1ヶ月の間に研修を実施し、派遣先の現場配属前の期間も継続的にMonoxerで学習を進めてもらっています。主なコンテンツとして、その後の施工管理や建設業界に関する知識問題のほか「派遣先企業様との顔合わせ対策」などを配信しています。

ーー「顔合わせ対策」は御社独自のユニークな活用法だと感じています。なぜこのコンテンツが必要だったのでしょうか。
芝本:顔合わせについては、実際にどのような場で、どのような応答が、どのような意図で交わされるのかーー未経験の方にはなかなかイメージがしづらい実情があります。受け答えの仕方、ご自身のキャリアや意欲など相手への伝え方次第で印象が大きく変わりますので、事前準備を行い、イメージを掴んでおいていただくことが重要だったのです。
ーー顔合わせ対策の学習コンテンツを作成するにあたって、どのような工夫をされたのでしょうか。
芝本:当日のイメージを思い描けるように顔合わせのイメージ動画を閲覧できるようにし、さらにそのままクイズ問題を解いてもらうことで、しっかりと記憶に結びつけてもらうことを意識して制作しました。
ーー学習者の方はどのくらい学習しているのでしょうか。
芝本:一人ひとりの学習回数にはばらつきがありますが、200回近くも学習するほど熱心な方も中にはいらっしゃいます。今年度はまだ半ばですが、平均学習回数は順調に上がってきていると感じています。
ーー学習を促進するにあたって、内定者の方とはどのようなコミュニケーションをされていましたか。
米野:私達キャリアアドバイザーは内定者の方とのやりとりを電話で行っていますので、電話での会話の中で「Monoxerの学習、進んでいますか?」と毎回声がけをするように心がけています。

【効果実感】可視化された学習回数や記憶度が、人材の「推しポイント」も見える化
ーーMonoxer活用の効果について教えてください。
芝本:派遣先企業様、営業部、そして私達キャリアアドバイザーチームにとって良い効果が生まれています。
まず、顔合わせの動画については、メールなどでの動画配信では学習者の方に見てもらえにくく、また、見ているだけでは内容が記憶に定着しづらいと感じていました。そこで、Monoxer上で動画を視聴してインプットした後、動画に関連するクイズに回答してもらうという流れを取り入れました。さらに、学習回数や記憶度などの学習成果が可視化されることで、学習内容がしっかり記憶に残っていることが確認でき、チームにとっての安心感につながっています。

それだけでなく、これらのデータは「新人の推しポイント」の共有を可能にしてくれました。派遣先企業を決定するには、営業担当がクライアント企業様からの「オファー」を獲得してくる必要があります。
そこで、担当する新人の魅力や特徴である「推しポイント」があると、採用につながるケースが多く、営業担当も動きやすくなります。従来は、この推しポイントの根拠になるものが職務経歴書しかなかったのですが、Monoxerのおかげで学習回数や記憶度などをベースにキャリアアドバイザーが人材の魅力を見つけて、積極的にプッシュすることが可能になりました。
例えば、学習回数が多い方であれば「この方は真面目な方なんだな」「意欲が高いな」と考えられます。
このようなデータがあると、私達キャリアアドバイザーとしても「この人はすごく努力できる方ですよ!」「建設業界の知識理解が早いです!」と、自信を持って営業担当に伝えることができます。当然営業担当としても、こうした情報があることで、営業担当は自信を持って提案でき、オファー獲得率が高まります。

ーーMonoxerの学習によって派遣先企業のニーズに応えられているという実感はありますか?
芝本:はい。多くの企業様から「建設関係の資格を取得させてほしい」という要望が届いていますが、Monoxerなら資格学習も進めやすいです。資格へのチャレンジ者数、合格者数も順調に増えていることで、ご期待に添う人材開発ができているのではと感じられています。
また「未経験でも、建設に携わりたい想いを持っている人を紹介してほしい」「事務系業務が多いため、PCに触れる人に来てほしい」など、企業様からの人材への要望もよく頂戴します。まだアイディアベースですが、コンテンツ毎の記憶度や学習回数をより精緻に活用すれば「この方は建設のこの分野に興味がある」「この方はPC関係の知識理解が高い」など、その方の評価・推しポイントをもっと細やかに発見し、伝えられるようになるのではないかと思っています。それにより、企業様のニーズに合致したより良いマッチングを実現したいですね。
ーー学習者の方々からはMonoxerでの学習に対してどのような声が挙がっていますか?
米野:とても好評です。「アプリだから空いた時間に学習できる」「記憶度が見えるため身についている実感があり、やりがいがある」「100%に近づくにつれてやる気が出る」などの声が私達の元にも届いています。
実際「1時間学習時間を取ろう!」と進められる方は稀だと思われます。紙の教材では持ち歩きが大変ですが、Monoxerはアプリなので手軽に使えます。「ゲームをするぐらいならMonoxerで問題を解いてみようかな」と、電車の移動時間などに気軽に取り組めるようです。また、紙の教材では1ページ目で挫折を感じることがあっても、アプリだとサクサク進められる感覚があるようです。
【今後の展望】キャリアの立ち上がりを支える資格取得支援
ーー今後、Monoxerの活用をどのような方向で拡張していきたいとお考えですか。
芝本:私達としては「いかにスピーディーにマッチングを進めて配属先を決定できるか」を追求し、Monoxerをさらに活用した体制作りを進めるつもりです。
そのための更なる鍵は資格取得促進だと私達は考えています。有資格人材は、多くの派遣先企業にとって魅力的に映りますから、採用確率も高まるはずです。Monoxerならば入社前から学習を進める機会を提供できますから、このような資格取得支援も併せて行うことで、建設業界に挑戦したいと弊社を選んでくださった皆様のキャリアを、しっかりと後押ししていければと考えています。
株式会社ウィルオブ・コンストラクション様では
幅広いシーンでMonoxerをご利用いただいております。

入社前後の教育をMonoxerで一貫提供。業界未経験者の不安を解消し、入社意欲の向上を実現。
「未経験業務への不安」を解消し、入社意欲を高めてもらうことを目的にMonoxerを導入された株式会社ウィルオブ・コンストラクション様の内定者フォロー事例をご紹介します。

Monoxerで変わる採用面接官育成 - 即戦力化と運営負担の軽減を両立
採用面接官の入れ替わりが顕著だった時期があったことからMonoxerを導入された株式会社ウィルオブ・コンストラクション様の採用面接官向けトレーニングの事例をご紹介します。