武蔵野大学附属中学校・高等学校は、東京都西東京市にある私立学校です。「何事も自分事として捉え、世界に貢献する」という気概のある生徒を世に送り出すことを目標にしています。その目標を達成するために、生徒たちの自由な発想が生かされる刺激的な学びの環境を用意し、新しいことに失敗を恐れずチャレンジする機会をたくさんつくっています。
すべてに共通することは「チャレンジ」、そのチャレンジを行うために、ユニークなPBL授業、言語活動、リベラルアーツ授業を行っています。今回は、これらの探求型授業の企画を行い、英語担当としてMonoxerを中心的に使われている野澤清秀先生にお話を伺いました。

活用ポイント
リベラルアーツ授業、PBL、言語活動など、ユニークな探求型授業のベースとして活用
共通テストに向けた語彙力対策に活用
「自習マラソン(42.195時間学習)」など、イベントに活用
導入による効果
PBL、リベラルアーツ授業などのベースを支える知識の獲得
共通テストの英語の難易化に対応
単語学習が習慣化、Monoxerのアクティブ率8割以上
Monoxerのスタンプ機能で生徒のモチベーションアップ

探求型授業の根底を支えるMonoxer

Q. 「なぜ学びが必要か?」という探求型授業を行っているそうですが、具体的にその内容を教えて下さい。

A.簡単に「答えがでる」ことは、人間が生きていく社会の中で、そう多くはありません。何か問題起きたときに、自分の力で切り開く、また、自分の力だけで解決できなければ、周囲を巻き込んで、問題解決ができる人間に育てたいと考えています。自分のどこに価値があるか、他人の価値をどう受け止めるか、「“WHO ARE YOU”を語れる人材育成」を、本校では行っています。
その一環として行っているのが、中学ではPBL、言語活動、高校ではリベラルアーツ教育です。高校では、前期と後期で、自由に2種類のワークショップを選ぶことができ、ヒューマンビートボックス、プログラミング、WEBデザイン、社交ダンス、哲学対話、絵画など幅広い領域から講師やパフォーマーを呼んで授業を行っています。
中学では、PBL型授業として、「エフエム西東京」のラジオ番組の枠を買い取り、企画から放送まで生徒自身が行うというプロジェクトを行っています。放送する曲を選び、曲紹介を考え、インターネットで集客をするなど、生徒自身が計画を立て、進行していきます。
アイディアを出し、それを実現するには知識が必要、そのために学びが必要、といったことを生徒一人ひとりが経験する場をつくっています。

Q.中学では「オリジナル言語活動」といった取り組みも行っているそうですが、どのような内容でしょうか?

A.こちらも、同じ取り組みの一環です。日本語をベースにしながらも、英語的なフレームを学んでいます。例えば「英語を公用語にすべきか?」といったテーマに基づき、賛成と反対のグループに分かれ、対話をするディベート型授業を行っています。ここで、自分の言いたいことを表現するには、言語能力や単語力が必要、それなら学習しようというところにたどり着きます。

Q.リベラルアーツ教育やPBL、言語活動とMonoxerは関連性がありますか?

A.言いたいことをきちんと言語化できれば、それが例え日本語でも、英語に置き換えればいいだけのことで、難しいことではありません。しかし、基本となる英単語を知らなければ、置き換えができません。英語で言語化するための単語力を獲得するために、Monoxerは大変役に立っていると思います。
また、先ほどお話しした「リベラルアーツ」とは、「自由になるための技術」ということです。これを獲得するには、グローバルな幅広い知識が必要で、そのためには基礎となる英単語の習得が不可欠です。Monoxerはリベラルアーツを身につけるために必要なツールであると考えています。

共通テストでは英文量が増加、英単語の学習量が大学入試のキー

Q.現在のMonoxerの活用状況を教えていただけますか?

A.Monoxerは、2021年4月に導入し、中高合わせて1,000人以上が活用しています。科目は英語と国語で、英語は英単語、国語は古文単語の記憶に利用しています。英語での導入がうまくいったので、高3のみ古文で活用を始めました。

Q.Monoxerを導入した経緯を教えていただけますか?

A.本校ではiPadを使用して、ICT教材を活用しています。今まで、発音のチェックやオンライン英会話、AIを用いた数学の学習システムなど、複数のICT教材を導入してきました。
Monoxerを導入したきっかけは、教員仲間からの勧めでした。岡山県の学校に勤務していた当時の教員仲間が、モノグサ社の竹内CEOと面識があり、その機能性の高さから勧めてくれたのがMonoxerでした。トライアル期間を経て、今年(2021年)4月から本格稼働し、英単語の記憶ツールとして活用しています。

Q.なぜ、ICT教材で英単語学習を始めようと思ったのですか?

A.先ほどのリベラルアーツ教育やPBL、言語活動において、幅広い知識を得る、言いたいことを言語化する能力をつけるために英単語という基礎知識が必要であることはお話しました。それに加え、近年では大学入試において、英語が難しくなる傾向にあることも理由の1つです。
「センター試験」が廃止され、今年から「共通テスト」が導入されました。センター試験に比べて、共通テストは英語において情報量が多くなっていると感じています。そのため、大学受験に向けて今までよりも、確実に記憶しなければならない語彙数が多くなると予想をしています。

Q.英語の語彙力が、共通テストの得点アップにつながるということでしょうか?

A.英語において情報量が多いということは、時間をかけていられないということです。以前は、「わからない単語が出てきても前後の文脈から推測しなさい」、といわれた時期もありました。しかし、情報量が多く時間が勝負となる今後は、単語の意味がスラスラと出てくるようにならなければなりません。「これなんだったっけ?」と立ち止まっている時間が少しでもあると、それらが積み重なって大きなタイムロスになります。
センター試験と同じ量の語彙力だと、共通テストでは時間が足りなくなります。英文法など、テクニカルな問題と違い、英単語の習得は得点アップにつながりやすいと思っています。Monoxerで反復練習することで、単語を見ただけで意味がひらめくようにしておきたいと考えています。

Q.Monoxerの導入にあたり、問題になることはありましたか?

A.生徒達が書籍の英単語集を購入しているため、それをどうするのか? という議論にはなりました。しかし、アナログをすべて廃止するのではなく、使うタイミングや生徒の好みで使い分けることが重要であると考えています。Monoxerにハマって使いつくす生徒もいますし、書籍の単語集が好きな生徒もいます。
ただ、Monoxerというアプリを使った反復練習は、ゲーム感覚でいつでもどこでもできますし、AIが管理していますので、以前記憶した単語も忘れた頃に出てくる仕組みになっています。アナログではフォローしきれない部分を、Monoxerならカバー出来ると考えています。

授業冒頭5~10分のMonoxerが習慣化のポイントに

Q.Monoxerを習慣化するために、行っていることはありますか?

A.授業冒頭に5~10分間、Monoxerを使う時間をつくっています。学校外でMonoxerを開いたとき、20%でも進んでいると、100%までやろうという気持ちになるからです。授業内Monoxerは、習慣化やモチベーションアップに大変有効です。実際に、1週間のアクティブ率が、授業内でMonoxerを行うと8割を超えてきます。

Q.その他に、授業内Monoxerが役立っていることがありますか?

A.最初はアプリを触ってみなければ、わからないこともあるので授業内で行うことは重要だと考えています。さらに、授業内で行うことで、先生からの「家でもやってきてね」というメッセージが伝わりやすくなります。宿題として「やりなさい」というよりも、授業内から継続している方が、生徒も手を付けやすいのだと思います。
また、授業内で使うことで、他の先生方がMonoxerに慣れる機会にもなっています。

Q.Monoxerを授業内や宿題として使う以外には、どのようなシーンで活用していますか?

A.今年の夏は日本でオリンピックが行われたので、マラソンで走る距離にちなんで「42.195時間学習」を行いました。夏休み中、オリンピックの開会式から5日間、ICT教材を使って自習をするというイベントです。「黙々と40時間以上も自習をしたことがなかった」と生徒達たちから声が上がり、貴重な体験になったようです。
この自習学習の中で、Monoxerは大変役立ちました。「42.195時間学習」の期間は、生徒はほぼ毎日Monoxerを使って英単語の記憶を行っていました。休み時間まで、黙々とMonoxerを行っている生徒もいたほどです。

Q.教員の立場としてMonoxerの機能で便利だと思うところは?

A.アクティブ率や記憶率が視覚化され、生徒の進捗状況が可視化できることが大きいと思います。それぞれの生徒が、目標までの道のりの中で、どの位置に立っているかということが、一目瞭然で分かります。
また、小テスト機能も、教員にとってありがたい存在です。自動で採点を行ってくれるため、今まで採点に費やしていた時間を他のことにあてることができます。私、個人的にはスタンプ機能が気に入っています。

Q.スタンプ機能を気に入って下さる理由は?

A.生徒達には、「誰かに見てもらっている」という承認欲求を満たすことが大切だと感じしています。そのために、コメントを出すことは有効だと思いますが、数十人数百人という生徒に向けて、コメントを出すのは、時間的に大変難しいことです。そこで、Monoxerのスタンプ機能が役に立っています。生徒達は学習したことに対して、先生から反応がもらえるので、「見てもらっている」という安心感を得ることができます。
教員側も、褒める、励ますなど、様々な反応をスタンプ1つで完了するので、大変助かっています。

 

教育理念は「ワクワク×コツコツ」、コツコツにMonoxerは欠かせない存在

Q.Monoxerは今後、どのように展開していく予定ですか?

A.本校では、中学卒業までに英検準2級、または2級、高校卒業までに英検2級、TOEFL6080を目指しています。そのためには、Monoxerでは英単語だけでなく、英熟語、書き取りなどにも応用していく予定です。
また、英語、国語以外に、社会科の用語の反復練習や幅広い知識の習得にも活用したいと考えています。

Q.Monoxerは御校にとってどのような存在ですか?

A.本校では、「世界に貢献する勇者を育てる」を目標として掲げています。そのために、夢をもつこと、やりたいことを探求する「ワクワク」と、夢を実現するための基礎知識の構築「コツコツ」を両輪としています。文武両道といいますが、本校では「ワクワク」と「コツコツ」の両道です。この2つをかけ算して、成果を最大化していきたいと考えています。
この「コツコツ」の部分にMonoxerは欠かせない存在です。冒頭でもお話しましたが、夢や、やりたいことがあっても、知識やスキルがないと実現できません
詩人で書家の相田みつをさんの作品の中に、「夢はでっかく、根は深く」という言葉があります。これはまさしく「ワクワク」×「コツコツ」を表現する言葉だと思っています。根を深くはるためには、コツコツと基礎知識を習得し、応用できる力を付けておかなければなりません。
本校の生徒達も根を深くはって、夢を大きく咲かせて欲しいと思います。Monoxerは、「世界に貢献する勇者」の強い根となってくれる存在だと思います。