こんにちは、Monoxerの中村です。
2021年6月26日(土)に、「先進校に学ぶ! ICT教材を活用して、成績を伸ばす方法」セミナーを開催いたしました。学校の教育現場でICT教材活用をリードされてきた、東京都市大学等々力中学校・高等学校の廣田悠人先生を招き、これまで行ってきたICT教材活用法や効果的な方法をお話いただきました。
これからICT教材導入を考えている、ICT教材の運営に悩まれている教育関係の皆様にお届けします。生徒様の成績向上に少しでも貢献できれば幸いです。

プロフィール

廣田 悠人(ひろた ゆうと)教諭

東京都市大学等々力中学校・高等学校 英語科主任
中央大学商学部商業貿易学科卒(社会科公民科免許取得)、カリフォルニア州立大学ロングビーチ校留学、中央大学文学部英語文化文学専攻(英語科免許取得)
学生時代から、塾講師やスポーツインストラクターのバイトを行い、指導経験を積み現職につき6年目を迎えます。高3生を担当したときは、40名のクラス中早慶上理:22、GMARCH:68、国公立:横浜国立大、都立大法と高い合格実績を上げました。
過年度においてICT教育推進委員、今年度は新学習システム検討委員、アクティブラーニング入試検討委員など、先進的な学校教育に携わっています。

【ICT教材と活用方法】ICT教材をツールとして活用し、時間・場所・人の制約をなくす

本校では、比較的早い段階からICT教材を導入してきました。
デバイスはiPadを利用しており、生徒も教員も1人1台保有しています。ICT教材は1つのツールとして捉え、すべてをICTにするのではなく「ICT教材も利用する」というスタンスで教育を行っています。ICT教材を取り入れることによる大きなメリットは、教育における「時間、場所、人」の制約がなくなり、いつでもどこでも、1人でも学習ができるところにあります。授業時間だけが勉強時間ではなく、様々な場所や時間で学習が可能になります。


それでは、ICT教材の活用により得られるメリットを以下に示します。
1.課題に進んで向かうことで、主体的な学びになる
2.発信し合うことで仲間と共に学べる
3.情報を整理、活用することで、情報モラルやリテラシーの育成が行える
4.新しい学びを創造し、未来へつなげる
私は、iPadは、文房具であり「教具」の一部であると考えています。アナログとデジタルのバランスが大切で、iPadは電子黒板、黒板、チョーク、ノート、鉛筆などと共存しています。紙だからできること、紙ではなないからできること、それぞれの利点を活用すればよいと考えています。


また、生徒達は生まれたときから、パソコンやスマホが当たり前に存在していました。大人の我々にはない感覚を持ち合わせているため、使い方など生徒達からの提案を受け入れて反映しています。
現在本校で導入しているICT教材は以下のようになっています。

授業内では、「ロイロノート」(LoiLo)を活用し、コロナ禍における休校時は「スタディサプリ」(リクルート)を活用していました。学習サポートとしてMonoxer(モノグサ)を、生徒や保護者との連絡には「チームス」(マイクロソフト)を活用し、教員の働き方も改善されました。
現在は、PCやタブレットの画面上で採点を行う「デジタル採点」を構築しているところです。

 

【ICT教材活用で実現していること】教員と生徒の「双方向化」が強まる

コロナ禍では休校となり、学校で勉強できる時間が少なくなった中、学びを止めない、生徒との繋がりを断たないためにICT教材を活用しました。休校期間中に行ったICTの活用は以下の通りです。
1.スタディサプリによる学習動画視聴
2.ロイロノートによる課題配信・提出
3.本校教員による映像授業の配信
4.オンライン授業(Live配信)の実施
5.オンライン部活
6.オンラインHR
7.オンライン面談
8.オンライン保護者会

ICTは学習だけでなく、生徒の生活や部活動にも役立ちました。生活時間を崩さないために、朝はオンラインでつながり「がんばろう」と声がけを行い、夕方は終礼を行っていました。コロナ禍で始めた、Zoomによる面談は、今でも続けています。


部活動においては、私は高校のサッカー部の顧問を行っていることから、オンラインで週4回、朝7時15分からストレッチ、体幹、チューブトレーニング、自重トレーニングを行いました。生活リズムを崩さないという利点があるだけでなく、会えない時間が続いても仲間の顔を見ることができ、チームメイトとの繋がりを実感し続けることができました。休校期間中、仲間の顔を見ることは、とても大切なことでした。これによって、個人でも努力し続けられる集団の育成を行うことができ、生徒達の成長が見られました。

コロナ禍で進化したICT活用ですが、生徒たちは工夫をこらしてiPadを活用しています。iPadの画面録画機能を用いて、自分のペースより授業が早い場合は、スクリーンショットやカメラを用いて記録し、復習に活用しています。先生によって授業の進め方やペースが違うので、この方法で復習すると授業の全体の流れを止めることはありません。
また、配信された練習問題は、繰り返し利用が可能です。教員側としては、印刷業務が減り、課題が配信しやすくなり、その分生徒と一緒にいる時間が増えました。


ICT教材を活用して進化した点は、教員と生徒の「双方向化」を強めたことにあります。1つの発問に対する生徒のレスポンスの可視化が行えるため、生徒一人ひとりの頭の中を覗くことができます。授業中、誰か1人に質問したとき、残りの39人は何を考えているか、こちらにはわかりません。しかし、ICT教材なら、全員に質問を与えて、全員からレスポンスを受けることが可能です。今の状況を把握することができ、方向性の微調整が行えます。今まで1対40であったことが、1対1を40人分行えるようになったのです。

 

また、双方化を強めることで、教え込む授業から「Guided Discovery」という生徒自身が自分で気付くように導く授業が可能になりました。英語の原理原則を教えたら、あとは生徒がその法則を見いだすような発問や課題設定を行い、生徒が答えに自分の力でたどり着いたように錯覚させるのです。これを授業の中で行うのは大変な作業です。授業で、多数の生徒にどんどんあて、書かせて、ヒントを与えていかなければなりません。
日本サッカー協会、サッカー育成プログラムの言葉に「いかに説明がわかりやすくても選手がボールに触れている時間短ければうまくならない」というのがあります。英語の授業でも同じことがいえます。説明はざっくり行い、問題を解きながら法則を考えることで、知識が定着します。
原理原則を教えて、あとは自分で学習する、これを可能したのがICT教材です。

 

 

【成績向上への取り組み】バランス感覚が重要

ICT教材を活用して、成績向上を図るために大切なことはバランス感覚です。

YouTubeで教員自作の動画を用いた反転授業を行う、スタディサプリを反転授業、復習・補強材として活用することは、身につく学習方法であることは確かですが、反転授業には問題もあります。
日々生徒が学習に当てられる時間は限られています。反転授業は強制的に予習を行わせる一方で、他の科目の勉強時間や、睡眠時間を圧迫する可能性があります。ICT化が進むと配信する課題等の量は増加傾向にあるため、どの科目にどれだけ時間をかけさせるかのバランス感覚がとても大切です。
ICT教材は配信が楽なため、教師は課題を与えやすいという特徴があります。しかし、たとえ30分の動画を見て予習をしてきてといっても、あの科目もこの科目もとなると、生徒の負担は増える一方です。教員がしゃべる授業が中心で、あくまでのICT教材は補強という位置づけでなくてはなりません。

今後はICTをコントロールするマネージャー教員が必要になってくるかもしれません。
一方で、ICT教材が成績向上に役立っている点は、多々あります。コロナ禍で生徒が自宅にいる時間が圧倒的に増加し、クラスメイトといっしょにいれる時間が減少しました。そこで、「一緒にがんばる!」「クラスメイトが頑張っている!」という意識をもたせることで、切磋琢磨を行わせることができました。これを「ONETEAM 勉強法」と呼んでいます。

例えばMonoxerにおいては、大量の英単語を覚えるのは大変なことですが、オンライン上で仲間意識を持たせ、生徒同士が学習を励まし合うことで、前向きにがんばることできました。最初は教員が拍車をかけることも必要ですが、生徒同士がつながり「一緒にがんばろう」という流れが自然と出来てきました。
これが友達を作るきっかけになることもあり、オンラインで仲良くなったので教室でも友達付き合いができたといった事例もありました。

 

【Monoxer活用事例】生徒の学習傾向から読み取れる情報を指導に活かす

本校では「システムZ(ゼータ)」という、都市大等々力×Monoxer×リクルートの3社合同で企画・運営される学習サポートシステムを行っています。中学1年~高校1年性までが英検の受験級を軸に、Monoxerを活用し個人に最適化された英単語を毎日学びます。各生徒の進捗はリクルートのスタッフが管理し、進捗の遅れのある生徒はコーチングの対象となり、遅れを取り戻します。

導入して1年そこそこですが、肌感覚として昨年と比べ、英検の級が学校全体で上がってきたように思えます。高2は私独自の方法でMonoxerを活用しています。単語集、旺文社「ターゲット1900」を50または100ずつのタスクに区切り配信しています。これにより、生徒一人ひとりが100個の英単語を覚えるためにどれくらいの時間がかかるかが見えてきました。

英単語は生徒によって、覚えやすい⇔覚えにくい、忘れにくい⇔忘れやすいものが大きく個人差があります。
そこで、まずMonoxerを活用し、一律に覚えさせた後の定期的にテストを繰り返し、「覚えにくいor忘れやすい」単語リストを作成します。模試や英検の直前にこのリストを重点的に復習することで、生徒は単語力に対する不安感がなく試験をつけることができるのです。
単語の意味がわからなかったから解けなかったという問題を激減させ、生徒の本来の文法の知識や読解力を試験で図ることができるようになります。
また、Monoxerで覚えにくい単語をリストアップしておけば、テスト前にチェックしておけば不安感なく臨めます。
「Monoxer=暗記を効率化させたもの」だけと捉えず、生徒の日々の学習時間とその効果を示すことができるものとして活用することも重要です。各生徒が一定の量の知識技能を取得するのに、どれくらいの時間と労力が費やされるのかが見えるようになります。このテキストを覚えるのに、どれくらい時間がかかるのか、教員から生徒に教えてあげることができます。

今までの進路指導におけるデータ活用例は、合格者の偏差値変遷などでした。しかし、長くMonoxerを活用することで各生徒の学習傾向を把握し、その傾向から生徒の目標に対しての「達成するために必要な努力量に対する最低限必要だと算出された時間」を提示することで、各生徒にとってわかりやすい基準を持って指導していくことができきるのではないか? と考えました。
そのデータを元に進路指導や面談をすることで、生徒へのアドバイスの質は上がると考えています。

これまでは、ある分野を期限までにどれだけ完成できるかどうかは生徒の努力値に委ねられている部分が多く、生徒にとっては、短期的な目標に間に合わせるために全力で走るしかありませんでした。「受検勉強や試験勉強は、早く始めれば始めるだけよい」と言われていますが、「一般的に」ではなく、「自分はどうなのか」がわからないということが問題でした。受からなかった子の多くは「間に合わなかった」という感覚が多いのではないでしょうか?

Monoxerのデータや他のICT教材のデータを駆使すれば、ギリギリで受からなかった生徒を受からせてあげることができるようになると考えています。今後は教育機関同士、例えば学校と塾など可能な範囲でデータ等を共有し合い、より良いものを提供していきたいと考えています。
さらに、方法のトライアンドエラー、そしてその共有も必要だと思っています。私は自分が思うことよりも、より効果的なものがたくさんあると常に信じています。

未来の日本のために、より良い方法やデータを、教育機関で共有し合い高めていけたらと思っています。

おわりに

当日ご参加くださった皆様、また、本レポートを最後までお読みくださった皆様、誠にありがとうございました!
Monoxerに興味が湧いた!もっと知りたい!という方は、是非資料請求や無料トライアルのお問い合わせをいただけますと幸いです。
また、今後も継続的にイベントを実施しておりますので、是非ご参加ください。
今後とも、解いて憶える記憶アプリMonoxerをどうぞよろしくお願いいたします。

Monoxerの詳細資料を請求する(無料)