セミナーレポート

5/28「学校×塾 特別対談! ICT教育時代における成績向上 ~関西編~」セミナーレポート

こんにちは、モノグサの中村です。
2022年5月28日(土)に、「学校×塾 特別対談! ICT教育時代における成績向上 ~関西編~」セミナーを開催いたしました。
今回は、近江兄弟社高等学校の石田正博先生と京進高校部の木谷健登先生にご登壇頂き、学校と塾といった2つの視点から、ICT教育時代における現場の声をお伺いしました。

それぞれ役割の異なる学校と塾において、ICT教育の方法にはどのような違いがあるのか?
高性能なICT教材が普及していく教育の現場で、人間にしか出来ない役割とは?
ICT教育にご興味のある方を始め、教育関係の皆様に本セミナーの模様をレポートいたします!

セミナー登壇者プロフィール

石田 正博 先生(近江兄弟社高等学校 進路部長)

1975年滋賀県近江八幡市生まれ。関西大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程後期課程単位取得退学。2002年より学校法人ヴォーリズ学園・近江兄弟社高校で担任、学年主任を担当し、2017年より現職。教科は国語。大学での専攻は萬葉集。建築家としても知られるウィリアム・メレル・ヴォーリズを創立者とする同学園において、学校改革、高校の総合的な探求の時間「ヴォーリズアワー」の立ち上げに関わる。最近の趣味は読書、バーベキュー、息子とするマインクラフト。

木谷 健登 先生(京進 高校部)

1991年生まれ。立命館大学卒業。2014年、京進高校部に入社し、高校生の英語の授業を担当。2015年以降長浜校に異動。その後競合他社との争いに打ち勝ち、5年で生徒数を約2倍に増加。2020年より英語科教科長を拝命し、自身の授業研鑽と後進の育成に励む。一人一人の可能性を吟味して、「どうすれば合格への最短ルートを提示することができるのか」ということを考えた進路指導を心掛けている。趣味は釣りで、イカメタル、エリアトラウト、チヌのかかり釣りなど多岐に渡る。ここでも「どうやったら少しでも多く釣れるのか」ということを常に模索している。

二嶋 俊秀(モノグサ)

2014年ヤフー株式会社に新卒入社。Eコマース領域の営業活動、デジタルマーケティング支援、マネジメントに従事。2019年に一人目のセールスメンバーとしてモノグサ株式会社入社後、様々な顧客に対するセールス活動を行う傍ら、セールスメンバーのマネジメントやマーケティング、事業開発業務全般に幅広く携わっている。

成績向上のために指導現場で大切にしていること

石田先生:高校では生徒たちが3年間という長い時間を過ごすことになります。その間には様々なことがあるので、もちろん定期テストの前などで学習へのモチベーションが上がる時期もあるのですが、一方でどうしても気が緩んでしまう時期も出来てしまいます。
そうした時期でも自主性のある生徒たちは自らどんどん学習をしていくので、生徒に自主性を持たせて、自分で勉強をできるようなサポートをしていくことと、教員側からも後々やって良かったと思えるように学習を促していくこと、この二つが大事なのかなと思っています。

木谷先生:個人的に授業などで生徒たちによく言っているのは「3つの変化を一緒にしていきましょう」という話です。まず「意識の変化」があり、次に「行動の変化」を起こし、そうして意識と行動が変われば「結果の変化」に繋がるよ、といった話をさせてもらっています。
通塾される生徒様の多くは、志望校のレベルと現状の間にギャップがあり、そこを埋め合わせるために通って頂いているという状況になります。
なのでまずは「ギャップを埋めていくためにはこういう形で頑張っていこう」と意識を変えて、次にどういう行動に移していくのか考えていき、それらが変わってくれば後は結果が変わってくるのを楽しみに待つといった形になっていきます。
特に一番最初である「意識の変化」の部分は、現在高校部の中でもかなりこだわって取り組んでいるところとなっています。
弊社にはリーチングメソッドという指導ツールがあるのですが、特にその中にある「心のコップを上に向ける」という言葉を重要視しております。
当然下向きよりも上向きにしたコップの方が多くの水をキャッチできるように、まずは気持ちの面をしっかりと上向きにして取り組んでもらうことを大切にしています。
また部門全体の取り組みとして、講師たちが担当科目に関係なく五人一組くらいのグループになり、生徒のやる気を高めるためにはどういった話をしたり、どういったケアが必要なのかなどについて議論を行い、その内容をフィードバックしていくといった取り組みを月一回程度行っています。

二嶋:最初に石田先生から、学校様では時期により生徒のモチベーションに波があるというお話がありましたが、木谷先生の目線から見て、塾様でも同じように生徒様が集中しているタイミングと気が緩んでしまうタイミングはあるものでしょうか?

木谷先生:そうですね。例えば今の時期は低学年で言えば、ちょうど定期テストが終わったくらいのタイミングになります。実は定期テストが終わったタイミングは、生徒のやる気がとても高まっています。思ったより点数が取れていなかったりして、次は頑張ろう、といった気持ちになるようです。
しかしそれを次に、行動に移せるかどうかというのが問題となります。
次は頑張ろう、とはいえ定期テストが終われば部活も始まり、特に今の時期だとインターハイなど大きな大会も始まってくるので、どうしても次第にそちらへと意識が行ってしまいます。
そして気付けばまたテスト一週間前で、前回のテストと同じことの繰り返し・・・ということにもなってしまいがちです。
なので、生徒のやる気が高まったり集中モードになった時の状態をどうキープさせていくのか、ということがポイントかなと思っています。
中には「課題進捗レース」といった形で、学校の方から出された課題に対して出来ていったところからシールを貼っていき、早さを競わせていくことでやる気を高めるといった方法を取っている教員もおります。

二嶋:確かに京進様は私の方からも、塾独自の課題を出すというだけでなく、学校の方から出された課題をうまく活用して指導に取り組まれているといった印象があります。
ちなみに石田先生の目線から、特に生徒様が集中するタイミングとそうでないタイミングの違いや、気が緩んでしまった時のサポートの仕方などについて、お話があれば伺わせてください。

石田先生:やはり定期テストや入試が近付いてくるといったタイミング、後は各種検定を学校で推奨して受けるというタイミングでは生徒のやる気が高まっているのを感じます。
生徒のモチベーションにそうした波がありますので、それを捉えながら指導をさせて頂くような形になります。

二嶋:なるほど。目標があって、その目標の直前であったり結果が出たタイミングがキーポイントになっていて。そこに対してどう働きかけるかと、そこを起点に働きかけを継続できるかというところが重要なのかな、とお話をお伺いしながら感じました。
しかし学校様ですとただ勉強ばかりを促すわけではないですし、そうでない方が良いのではないかと私個人的にも思います。
生徒様目線ですと、行事やイベントによる気分の波も影響するところが大きいでしょうか?

石田先生:はい、大きいですね。なので部活や学園祭は全力で頑張りなさい、と言っています。消化不良にならず全力で頑張って、その後ガツンと切り替えてもらえるようにしてほしいですね。

ICT教材を選定するプロセスと、導入にあたり障壁となったポイント

石田先生:ICT教材の選定というところで、ちょうど本校では生徒にCEFR(セファール)を頑張って取ってもらおうというプロジェクトが挙がりました。それには、やはり大学入試では多くの資格を求めるということが背景にあります。
私自身は国語が専門なのですが、進路部長を務めていたこともあり英語科のメンバーと一緒になってICT教材を検討させて頂きました。
もちろんよく作られていて、性善説に従えば自主的に学習が進められるICT教材もあるのですが、例えば最後に「できましたか?」とYes/Noの自己評価を求められた際に、勉強が苦手な生徒はYesばかり押して終わらせてしまうのではないかと感じる面がありました。
出来れば先ほどお話したような、後で「やっておいて良かった」と思えるような課題がないかということで英語学習にMonoxerを選ばせて頂きました。
導入の障壁となったポイントと言いますと、やはり先生側の理解を得るというところでした。
先生方には「初めは本で学ばないと良くないのではないか」「画面をタップしていって本当に覚えられるのか」などの疑念もあり、中々すぐにはICTに切り替えられない面もありました。
またこれはICT全体に言えるのではないかと思うのですが、言葉で伝えにくいところがあります。人を動かすためにはやって見せて、言って聞かせてだとか、褒めていくといった言葉による働きかけの力も大きいと感じています。
なので、やって見せてというところでICTについての説明会などを開きつつ、こちらも余裕を持って徐々に先生方に馴染んでもらうというところが大事になってきたかなと思いました。

木谷先生:先ほどの石田先生のお話と同じく、ICT教材を導入する際には「やっておいて良かった」と感じられるような、生徒に自身の取り組んだことがしっかりと見えるものが良いなと思いました。やらせっぱなしにならないようなものですね。
そういった意味で例えばMonoxerでしたら記憶状況や学習履歴という形で、先ほどの「意識・行動・結果」という話で「行動」の部分もしっかり追いかけていくことができます。
また先ほど二嶋さんに仰って頂いたように、京進では学校に合わせて授業を展開していたりもしますので、一定のカスタマイズができるものがいいかなと。最初から提示して下さった商品に丸乗りするだけでなく一緒に作り上げていくようなことが出来ればいいかな、という形で色々とやり取りをさせて頂いた記憶があります。
導入の障壁となったポイントについては、塾ということもあり、やっぱり授業をするのが好きな先生が多いです。AIなどのツールに任せるよりも、自分で教えたいという思いがあるのだと思います。
そういった部分に強いこだわりをお持ちの先生もいらっしゃったので、その強いこだわりの部分にプラスしてAIの力を借りるとどうなっていくのか、などといった形で様々な話し合いをしながら導入を進めてきたといったところですね。

二嶋:ただ今木谷先生にお話しいただいた「授業をしたい先生が多い」という点に関しましては、石田先生も大きく頷いておられましたね。

石田先生:はい。やはり授業で教えたいと考える先生は一定数おられます。もちろんそのように言っておられる気持ちもよく分かるので、うまくICTも合わせて使っていけると良いと思っています。

二嶋:大切にすべきことは大切にしつつ、しかし時間の制約もありますので、その中でどう品質を上げていくかといった部分が論点になるのかなと思います。

現在活用されているICT教材とその活用方法について

木谷先生:京進高校部の中で活用しているICT教材については、英語と数学で活用しております。またICTと言うと少し語弊があるかもしれませんが、Google Classroomにより全ての授業を撮影し配信しているといった形になります。
それぞれの活用方法について、まずMonoxerは英単語の暗記で使わせて頂いております。京進高校部の指導方針の一つとして「高2の終わりで共通テストレベルの語彙力を完成させる」ことを目標にしており、そのためのアウトプットツールとしてMonoxerを活用しております。
Google Classroomについては、2020年のコロナ禍を機に導入した形になります。当時は我々の地域でも2ヵ月くらい学校が休校になったのですが、そのように学びの機会は止まっていても、結局共通テスト日や大学受験日などゴールの日が変わるわけではありません。
生徒さんの学びを止めてはいけないなと感じて、いつもは皆さんが来ている教室にて先生が一人で授業を行い、それをご自宅に配信するといった形を取っていました。
その後コロナが落ち着いてからもGoogle Classroomはずっと使い続けています。と言うのは、生徒さんが学び直しをしたい時にいつでも授業を見ることができるので。どうしてもライブで行う集合授業の弱みとして、授業が終わるとその様子が記録に残っていないことがありました。
そういったところで、現在は生徒さんが「ここはもう一回復習したいな」と感じるような部分にGoogle Classroomでの配信を活用してもらっています。

石田先生:木谷先生のお話を聞いて、やはり塾というのは勉強にグッと焦点を当てて取り組んでいく空間だと感じました。学校の場合は長いスパンになるのでモチベーションが必要となってくるのですが、その観点で活用しているICT教材はGoogle Workspaceですね。探求の活動と課題提出に使わせて頂いております。
ICTは「真似る」とか「繰り返して慣れていく」といった学習の方には相性が良いと感じるのですが、一方で生徒たちのやる気を出させるところについては人の方が良いのだろうな、という思いがあります。やっぱり生徒たちって「あっ!」と理解できた時に喜びを感じると言うか、もちろん教えているこちらもそうした反応が嬉しくなります。
「理解できる、わかる」というところには出来るだけ人間である私たちが関わる、といった棲み分けになっていくのかなと感じながらICT教材を活用しております。

学生生活のタイムラインに応じたICT教材の使い方

二嶋:ICT教材の使い方につきまして、時期的なタイムラインに応じて使い方にも変化を付けているのかといった部分は一つお伺い出来ればと思っています。
例えば定期テスト前になったらICT教材により幅広い自由課題を出して取り組んでもらうのか、それとも必修課題を出して集中してもらうのか、またはその期間はあまりICT教材を使わず先生が気合を入れるのか、もしくはICT教材については期間に関わらず、中長期的な計画に基づいて使っているのか、など様々に考えられるのですが、こちらについて木谷先生はいかがでしょうか?

木谷先生:例えばMonoxerを活用している英単語に関しては、先ほど述べた「高2の終わりまでに共通テストレベルの語彙力」といった目標に基づき中長期的な視点で取り組んでいます。そこに向けて「高1の終わりではこれくらいまで、高2の夏ではこれくらいまで」といったようにスモールステップで取り組んではいるんですけれど、とはいえ学校の勉強もあり、定期テストもあり、といった形になってきます。
中長期的な目標を示しつつ、いつ強化的に取り組んで欲しいのかについては「この時期にしっかり意識して取り組んでください」といったように話もしていますので、タイムラインに応じて使い方に変化を付けている部分もありますね。

二嶋:中長期的な計画はありつつも、現場としてお声の掛け方や温度感というのは時期によって変わってくるといったイメージでしょうか?

木谷先生:そうですね。生徒さんの頭の中をイメージして考えてもらった時に、やはり定期テスト前になるとそのことで頭がいっぱいになってしまいます。

二嶋:なるほど、周りも定期テスト一色になってしまうといったところですね。この辺り、石田先生はいかがでしょうか?

石田先生:同じように中長期的な計画に基づいてICT教材を活用しつつも、生徒の様子や実力テストの結果などで、下がっていたり弱点になっていたりする部分は声掛けをしていくといったような形になっています。

各教科の先生方と横の連携をする際に意識しているポイント

石田先生:進路指導という観点から述べれば、まず前提となるのが関西の大学入試では公募制推薦と学校型推薦が関東と異なる形式になっていると思います。
関東の方は専願であったり、志望理由書の小論文といった形で対策をしていくと思うのですが、関西は学力試験という形で英数国の中から2教科という形式が多くなっています。
なのでどうしてもその2教科を優先的に勉強していくことになり、理科社会については一杯一杯になってくるというのが入試の現場としてはあるのかな、と感じています。
そこで2年生の後半あたりからは、理科社会の先生と成績を共有させてもらいながらどのような取り組みができるのかについて話し合っています。

二嶋:やはり英数国はマインドシェアの高さと言いますか、単位数も多いと感じます。科目としても英数国と理科社会では比重がスタート地点から違ってきてしまうのではないかと思いました。
木谷先生の目線では、塾様における教務様と現場におられる各科目の先生方との連携の仕方につきまして、何かポイントや大切にしていることはございますか?

木谷先生:やはり現場の先生方もそれぞれ信念があり、こだわりを持って指導して頂いているという形になるので、そこを否定せず、さらにICTという新しい武器を補填することによって相乗効果を生み出していくといった方向性を持っていかないといけないなと感じていました。
また二嶋さんもよくご存知だと思うのですが、私はいち早くパイロットという形でMonoxerを使わせて頂いていた経緯もあったので、まずはしっかりと成績を上げて結果を示していく必要があると思っていました。
「ちゃんと使ったら効果が出ますよ」というところを周りに見せて、他の先生方にもMonoxerを活用してもらう動機付けにしてもらおうと昨年や今年は意識して取り組んでいました。

学校と塾における職員間のコミュニケーション方法の違い

二嶋:半ば主観も入るのですが、塾様の特徴として先生方が各校舎に点在されておられますので、なかなか皆様が一堂に会しての会議が無い分、先生方向けのアンケートなどで集めたご意見を基に検討・推進をすることが多いのかなと考えております。
一方で学校様では、やはり重要な会議などはしっかりと対面で行うことができるのではないかと感じています。
そうした先生方同士のコミュニケーションにおいて「ここはICTで、ここは対面で行うべき」といったルール作りや議論などはございますでしょうか?

石田先生:我々は高校ですので、やはり職員室で顔を合わせたり職員会議を開くことができ、またサイボウズなどWebでの情報共有ツールも活用しております。
各校舎に先生方が点在されている塾様では、会議などをどのように実施されているかについては私も詳しくお伺いしてみたいと思っています。

木谷先生:弊社では結構な頻度で会議があるのではないかと思っています。まず教務職や運営職などに関係なく全員が集まり、Zoomなどで全体会議を行うのが年に3,4回あります。
また「英語科教科会」「数学科教科会」といった各教科で集まる会議が月に1回程度あります。後は先ほど述べた、五人一組のチームで生徒のやる気向上について話し合う会議も月に1回ほどあります。
その他にも運営職のメンバ-が「運営職PJ」といった形で、自校舎で行っている取り組みを他校舎に共有していくといった会議も行っているので、結構横の繋がりというのは意識しているのかなと思っています。

二嶋:先生方の校舎が離れていても、オンラインのツールを活用して綿密なコミュニケーションが取れるのですね。
最初に石田先生がお話しされたCEFRの件についてもプロジェクト単位ということがありましたが、やはり「目的単位で集まってのコミュニケーションの設計」というのは一つの肝なのではないかという印象を受けました。

ICT教材で実施した方が良い部分、アナログで実施した方が良い部分

石田先生:本校では留学生との交流も盛んに行っているのですが、彼らの話では諸外国でも大いにICT教材は活用されていると聞いており、同じく本校でもICT教材を積極的に活用していこうという流れになってきております。
特に採点など、先生方の負担となるような作業を効率化できるような部分に関しては、ICTを活用していく方が良いと思っています。
アナログで実施した方が良い部分については、先ほど述べたような一緒にわかって納得できるというところで、やっぱり理解してもらうといった部分は、アナログな人と人とのやり取りによって行うことが重要になってくるのではないかと感じています。

木谷先生:このテーマは特に語りたい内容が多いのですが、まず私自身が英語に携わっているということもあり、ICT教材で実施した方が良いと感じるのは語彙の定着、特に発音の部分かなと思っています。
紙ベースで英単語を勉強していくと、例えば中学生が「baseball」という単語を「バセボール、バセボール」と読みながら頭に入れるといったように、発音を無視して強引に覚えてしまいがちです。
近年の共通テストではリーディングとリスニングの配点が1:1になっているという流れもあり、結局正しい発音を覚えていないとリーディングでは単語の意味がわかったとしても、当然リスニングでは意味が入ってきません。
そのためもう一度改めて正しい発音を覚え直さなければならない、といったような無駄が発生してしまいがちです。
一方でICT教材の多くには読み上げ機能が付いているため、正しい発音を押さえつつ、合わせて綴りも覚えていけるというのはICTならではの強みではないかと思っています。
アナログで実施した方が良いのは、動機付けとフィードバックの部分だと感じます。
たとえ今後どれだけ優れたICT教材が開発されたとしても、それを「良いよ」と言って生徒に手に取ってもらうまでは、やはり人間である我々講師の仕事になってくると思います。
フィードバックの部分についても、例えばすごく頑張った生徒が先生から「頑張ったね、偉いね」と褒めてもらうのと、機械から褒めてもらうのでは、それはやっぱり先生から褒めてもらうのが嬉しいと思います。
そういった部分というのは、アナログの強みが出るのではないかと考えています。

二嶋:石田先生、木谷先生から共通して、生徒様の気持ちが動く瞬間に人がそばにいて、意味付けをしたり、目標を作ったり、褒めたり、声を掛けるといった行為が、学びの姿勢やモチベーションに対してすごく良い影響を与えるということを改めて感じさせて頂きました。
我々もICTツールを開発している側として、そうした点をとても大切に、より増幅していけるように機能を作っていければと思っております。

ICT教材の導入によって、定量的な効果が確認できた事例について

木谷先生:京進では年に4回「統一テスト」という形で独自の模試を開催しており、英単語についても各回ごとに範囲を決めて出題しております。
先ほど述べたようにICT教材ではMonoxerを使って英単語暗記の取り組みをしているのですが、模試が終わったタイミングで、模試の点数とMonoxerの記憶状況を照らし合わせて、どのくらい効果が出ているのかについての振り返りを行っています。
おおよそMonoxerでの記憶度が8割程度を超えてくると、模試の結果でもしっかりと点数が取れるようになってきております。
そうして記憶を定着させていき、高3の7月模試でも点数を取れるようになると、共通テストにおいても一定の効果が現れているのが確認できています。

石田先生:Monoxerを導入してから現在で一年になるのですが、教育企業が実施する実力診断テストでは導入前に比べ、英語の成績が全体的に上がってきています。
また、英検取得における成果も同じく上昇しているという結果が出ておりますので、これから導入二年目になるのですが、もっと上がっていけばいいなと思っています。

おわりに

当日ご参加くださった皆様、また、本レポートを最後までお読みくださった皆様、誠にありがとうございました!
Monoxerに興味が湧いた!もっと知りたい!という方は、是非資料請求や無料トライアルのお問い合わせをいただけますと幸いです。
また、今後も継続的にイベントを実施しておりますので、是非ご参加ください。
今後とも、解いて憶える記憶アプリMonoxerをどうぞよろしくお願いいたします。

Monoxerの詳細資料を請求する(無料)

Free Trial 2週間のトライアルで
すべての機能をお試しいただけます

  • お問い合わせから最短即日で
    トライアルを開始
  • お試し期間の2週間は
    無料で利用可能
  • 分からない点は
    専任スタッフがサポート
無料トライアル
資料請求
無料トライアル


Monoxer活用事例集