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こんにちは、モノグサの中村です。
2022年10月11日(火)に、「公立小学校特別対談!GIGA端末活用の実践紹介」セミナーを開催いたしました。
GIGA端末の普及が進む公立小学校での実践的な活用方法とは?
ICT教育にご興味のある方を始め、教育関係の皆様に本セミナーの模様をレポートいたします!
登壇者プロフィール
戸﨑 晃 先生(中野区立中野第一小学校 校長)
1990年入都。2020年4月より中野第一小学校の校長として勤務。
高橋 雄哉 先生(中野区立中野第一小学校 主任教諭)
2012年入都。2019年4月より中野第一小学校の教員として勤務。
影山 祥仁 先生(墨田区立中和小学校 校長)
1990年入都。2022年4月より中和小学校の校長として勤務。
松沼 洋介 先生(墨田区立中和小学校 主幹教諭)
2002年入都。2019年4月より中和小学校の教員として勤務。
ご登壇校様の学校紹介
中野区立中野第一小学校
戸﨑校長先生(中野第一小):
中野区立中野第一小学校は、創立140年以上の学校と創立90年以上の学校による統合新校となって4年目となります。
学校像として「児童に 保護者に 地域に 教職員に 喜びを生み出す学校」を掲げており、全校を挙げて実現に向け取り組んでいるところです。
全校生徒にiPadが貸与され、今年度には通信環境も整備されたため、スムーズにICTを活用した学習ができる環境となっております。
墨田区立中和小学校
影山校長先生(中和小):
墨田区立中和小学校は今年度で開校148周年を迎える、墨田区の中で最も歴史のある小学校です。
最寄り駅は都営新宿線の菊川駅・森下駅でありそこから徒歩5分ほどの場所に位置しています。国技館の近くということで学区域に相撲部屋もあります。
全校生徒は308人で各学年2クラスずつとなっており、PTAや地域の行事も盛んな下町の雰囲気がある学校です。
現在のGIGA端末の活用シーンと利用しているICTツールについて
高橋先生(中野第一小):
本校ではiPadが貸与されており、基本的なプラットフォームとしてはGoogle Classroomとクラウド学習システムの2つを主に利用しています。
また区で導入されている各種Googleアプリやノートアプリに加え、Monoxerを活用しています。
児童の活用シーンに関しては、授業中の交流学習や製作物の共同編集、調べ学習など多岐に渡っています。
導入されてから2年が経つこともあり高学年を中心にかなり慣れ親しんだ様子で、係活動や委員会でも積極的に使う姿が見られます。
Monoxerの活用シーンとしては、毎日の家庭学習に1日5分以上の設定と、学校では朝の時間に5~10分程度、必ず取り組むようにしています。特に漢字や計算を中心に取り組んでいる児童が多いですね。
松沼先生(中和小):
本校では、2021年1月に全児童にiPadが貸与されています。
主に授業ではロイロノートを活用しており、資料やデータの共有や課題の送付や提出がしやすくなりました。
校務に関しては墨田区でMicrosoft365を導入しており、TeamsやOutlookなどを使って情報共有をしています。
また、今年度から導入したMonoxerの宿題や「10分間スタディ」という10分間の振り返り学習を行う時間を中心に活用しています。
GIGA端末の活用促進に当たり大事にされている方針は何ですか?
影山校長先生(中和小):
「組織」「情報連携」「リスク管理」に関連してお話をさせていただきます。
まず組織についてです。ICT環境については教務部の中に位置付けており、ICT担当を中心に管理・整備を行っています。
「学び部」という部を中心にICT活用については推進しており、ICTを活用した授業力向上と児童の学ぶ力の向上を目指すといった校内研究についても現在行っているところです。
情報連携については、校務PCやTeamsを使って進め、会議の精選にも活用できるようにしています。
また、保護者様とも学校連絡サービスを用いて欠席連絡などを行っており、紙ベースのものを削減していく方向で進めています。
リスク管理については墨田区としての取り組みともなるのですが、ネットに繋がっていない専用のクラウド環境が用意されており、その中で個人情報や成績情報を扱うようにしています。
戸﨑校長先生(中野第一小):
本校の組織作りでは、校務分掌を大きくAチーム・Bチームの2つに分けています。
中でもBチームには「研究学習チーム」「保健給食チーム」「経営支援チーム」、さらに「GIGAチーム」があります。
特に「GIGAチーム」では、学年で中心となって行う活動について全員が参加できるように取りまとめる役割を担っており、他のチームから集めた様々な意見やアイデアを実現しようと務めております。
リスク管理については中野区の方針でもあるのですが、4台の端末を使用して行っています。
1つの端末は校内のLANだけで繋がっていて学習成績や個人情報などを扱っており、もう1つは区役所と繋がっています。
加えて学習で様々な情報を得るためにネットに繋がっている端末、児童が使っているiPadと、4つの端末を活用してリスク管理に取り組んでいます。
GIGA端末の導入・活用促進に当たっての困難をどのように乗り越えましたか?
高橋先生(中野第一小):
導入に当たって課題となったのは、ICTに苦手意識を持っている教員に向けての働きかけです。
そこで研修会を開いたりもしたのですが、様々な試行錯誤をする中でやはり実際に使っていただくことが一番早いのではないかという結論に至りました。
先ほどお話した「GIGAチーム」は各学年に1人ずつおりますので、サポートをしながらどんどん使っていただけるような環境を整えたところ、苦手意識を持っていた教員の中でもICTを使う頻度が増えたと感じています。
戸﨑校長先生(中野第一小):
端末を使用するといっても初めて触る人にはわからないことが多いのですが、事前知識が無ければ活用できないものにはしたくないという思いがありました。
また、校長としてはICTの活用により起こる可能性のある問題についても把握しておくべきだと感じています。
どのようなアプリを導入するべきか、どんなことができるのかといったことを先生方に紹介しつつ、どんどん視野を広げていただけるよう考えながら取り組んでいます。
松沼先生(中和小):
同じく、導入に当たり一番の課題となるのは教員自身ではないかと感じています。
今までやったことのない活用方法になりますし、本校で使用しているツールに触れたことがない先生方も多くいらっしゃる中で、どのように活用してもらえるかを考えるのが最重要でした。
特に「いつでも使える」「使わざるを得ない環境にある」といった2つが大切だと感じていて、今年度は全学年で紙のドリルを購入せずに、Monoxerで知識を定着させていくことに決めました。
モノグサの担当者にも逐一相談に乗ってもらい、わからないことを教えていただいたり改善要望を聞いていただいたりできたのも活用促進の支えとして大きかったです。
先日もMonoxer会議を行ったのですが、漢字の学習状況が良くなっていたり、学力テストの理科の点数も全学年が上がったりという数字が出て、徐々に教員自身も手応えを感じてきているといった状況になってきています。
GIGA端末の活用について、生徒様・先生方・保護者様からどのような反応がありましたか?
高橋先生(中野第一小):
教員側の反応としては、導入時は負担増加を不安と感じる先生方も多かったのですが、現在ではICTにも慣れ親しんできており活用の幅も大きく広がりました。
ICTを活用した授業研究も行っていて、各学年でそれぞれ工夫をしながら取り組んでいます。
児童からの反応に関しては、5・6年生に直接ICTを使った感想を聞いてみました。
Monoxerについては「憶えやすくなった」「計画的に進めやすい」「達成感がありもっとやりたいと思えた」といった声がありましたね。
その他のICTツールに関しても授業の記録や考えの共有をサポートしてくれたり、欠席した日でも授業に参加できるといった面で、非常に肯定的な意見が多かったです。
戸﨑校長先生(中野第一小):
保護者様からは長時間の端末利用による生活習慣への影響や、視力の悪化を心配されるお声もいただいております。
そこで本校の養護教諭の方からも情報共有をしながら、保護者様と一緒になって適切な活用方法について考えていく取り組みをしています。
小学生のうちからICTを活用して様々な課題に取り組むことは、適切な使い方を身に付ける機会でもありますので、保護者様のご協力も得ながら指導に当たっていきたいと思っております。
松沼先生(中和小):
保護者様からの反応としては、賛否があるのも正直なところです。
タブレットによる学習の比重が増えればその分使用時間も長くなるため、特に長時間タブレットを使うことを心配する保護者様も多いのではないかと感じています。
また、同じように間違いの指摘を受けるにしても、先生から受けるのとタブレットから受けるのとでは、やはり温度感が違うのではないかといったお話もありました。
例えば漢字学習を先生が指導している場合であれば、わずかな違いについてはおまけで丸にしてあげたり、間違えたとしても「字が綺麗になってきたね」と声掛けするなど柔軟にフォローができます。
一方タブレットによる学習では、一律の基準によって判定されるためそうした面で融通が利かない部分もあり、今までと違うケアやフォローの方法についても学校としては考えていく必要があると感じています。
今後ICTツールを活用して実現していきたいことはありますか?
戸﨑校長先生(中野第一小):
今後は様々な経験を積みながら、児童自身が学習し授業を創造していくことを目指していきたいと考えています。
また、ICT端末を通じた関わりの機会も多くなってくることで、これまで当たり前のように感じていた直接的な関わりの大切さを改めて実感してほしいと思っています。
影山校長先生(中和小):
Monoxerの活用によって、子供たちが学力向上に向けて知識を得ていくといった部分はかなりできるようになってきていると感じています。
今後の課題としては、子供たちの思考力についてもICTツールを活用することで向上させていきたいと考えており、実現に向けて試行錯誤を続けながら我々も学んでいきたいと思っております。
おわりに
当日ご参加くださった皆様、また、本レポートを最後までお読みくださった皆様、誠にありがとうございました!
Monoxerに興味が湧いた!もっと知りたい!という方は、是非資料請求や無料トライアルのお問い合わせをいただけますと幸いです。
また、今後も継続的にイベントを実施しておりますので、是非ご参加ください。
今後とも、解いて憶える記憶アプリMonoxerをどうぞよろしくお願いいたします。