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学習塾CLOVERは、埼玉県浦和美園にある学習塾です。開塾して8年目、小学生と中学生を対象に、公立・私立高校の上位校を目指しています。少人数定員制で、埼玉県立高校入試に合わせた5科目指導を行っています。すべての学年・クラスで、大手進学塾で経験を積んだ講師による質の高い授業を行っています。授業後の復習をサポートするため、また、積極的な自主学習にMonoxerを活用しています。今回は、コンテンツ主体のICT活用ではなく、いかに現場の質の高い授業をサポートし効率のよい学習を行っていくか、授業とICTの深い関係のお話を副代表の星野祥太先生に伺いました。
活用ポイント
- 授業に沿ってカスタマイズ、効率的な最適化学習に活用
- 英語の他、理科や社会にも活用し、定期テストや高校入試に備える
- 「学習計画機能」を活用し、毎日Monoxerを使うように設定
導入による効果
- 理想としてきた教育ができるようになった
- 生徒がより積極的に自主学習を行うようになった
- 学習計画機能を利用し、反復学習を実践し記憶が定着
- 自主的に問題を作る生徒も現れ、自学の質が高まった
Monoxerは探し求めていたICT教材!
ICT教材主導ではなく、あくまでも先生が主役
Q.Monoxerを導入された経緯を教えていただけますか?
大手塾に勤めていた時代からICT教材に興味を持っていました。前職では指導計画に携わる業務も行っていたため、ICT教材を積極的に取り入れようと努力を重ねてきましたが、なかなか実現ができませんでした。学習塾CLOVERを立ち上げてから、AIを活用したICT教材を探したり試したりしてきました。そして、数年経った頃にMonoxerと出会い、理想に近いものだと感じて導入を決めました。
Q.Monoxerのどのような点に魅力を感じていただいたのでしょうか?
今から十年以上前、まだiPadが登場したばかりの頃だったと思います。その頃から「これからはこのような端末を活用して学習する時代が来るのではないか」と考えていました。前職では、塾独自の英単語テストを行っておりました。テストの実施が非常に煩雑で自動化できないものかと考え、ICT教材の導入を積極的に提案していました。テスト勉強、テスト、採点、評価まで一気通貫で行ってくれる機能があるICT教材を探していましたが、当時は見つかりませんでした。Monoxerにはそういった機能が備わっており、必要事項の記憶定着をメインに小テストなども活用しています。
Q.Monoxerを知った時の率直な感想は?
理想的なICT教材だと思いました。近年、ICT教材は増え続ける一方ですが、コンテンツが主役になっていて、現場の先生たちが進行のサポート役にまわるものが多いという印象です。
その一方、Monoxerは先生の授業があくまでも主役です。授業で教えた内容を反復練習し、定着させるサポート役として働いてくれるICT教材とは初めての出会いでした。
Q.ICT教材のコンテンツが優れていても、実際の教育現場では使いにくいケースもあるということですか?
自分の中には、そういう考えがありました。ICT教材が主役になってしまうと、そちらを主体として指導スタイルそのものを変えていかなければなりません。また、授業の中に組み込むとなると、どこをどう切り取って入れ込んでいくかという手間が余計にかかります。
また、学習の個人最適化という点でも、ピンとくる教材を探し続けていました。
Q. Monoxerはまさに教育現場に適したICT教材といえますか?
人間が教えるのがいいのか、AIのほうが優れているのかではなく、これからは授業とICTをうまく掛け合わせることで生徒の学力を伸ばしていく時代だと思っています。良い授業を行っている先生の価値を損ねないことも大切です。経験豊富な先生が臨機応変に時代に合ったものを取り入れていくこと、工夫された中身の濃い授業と技術の進化の「良いとこ取り」をすべきだと思っています。Monoxerは、先生の指導計画や授業に沿って使っていけるICT教材で、教えたことを定着させてくれるツールとして、今までにない出会いでした。
記憶事項は「反射」で制する!
県立高校入試の理科、社会はMonoxerでサポート
Q.Monoxerの具体的な活用方法を教えていただけますか?
現在は英語の他、理科、社会を中心に使っています。
Q.理科、社会を中心に活用されている理由を教えてください。
埼玉県の公立高校入試は5教科です。私たちの塾では、教科ごとの指導ではなく5教科すべてを受け持っていますので、理科、社会のベースを作る段階の多くをMonoxerにお任せしています。理科、社会では、まず授業を行い、授業の復習、特に暗記するべきところでMonoxerを活用しています。また、英単語など膨大な量を反復して憶えることが必要な場面でもMonoxerを使います。
Q.Monoxerが適している部分はどのようなところでしょうか?
社会は「反射で攻略する科目だ」とよく言っています。あるワードを見たら、反射的に背景ワードがスラスラ出てくれば、短時間に正解に導くことができます。例えば「聖徳太子」というワードを見たら、「憲法十七条」「冠位十二階」「推古天皇」など関連するワードが反射的に出てくる生徒は強いですよね。こういった反射力を鍛える学習にMonoxerは適しています。
Q.授業ではどのようなことを行うのですか?
例えば、古墳時代から聖徳太子への流れなど、背景や因果関係などは授業の中でしっかりと教えます。そして、授業で登場した「用語」を「反射的」に答えられるようにMonoxerでつくりあげていきます。歴史だけでなく地理などもそうですが、ワードの記憶やつながりなどはMonoxerで学習してもらい、因果関係を説明したり、資料を読み取ったりする部分は授業の中で鍛えています。
Q.理科ではどのように使っていますか?
どの科目でも語呂合わせで憶えることが結構ありますよね。例えば、地学の分野で「しんかんせんはかりあげ」という代表的なものがあるのですが、語呂合わせそのものをMonoxerで確認させていくことも行っています。もちろん、実験器具の名前や、実験の手順など図を活用した問題を配信できるのもMonoxerの優れたところだと思っています。
Q.Monoxerを導入して、生徒さんの勉強方法も変わりましたか?
ムダな勉強をしなくなりました。例えば、まとめノートを作るのが好きな生徒がいましたが、まとめノートは時間がかかるわりには、アウトプットがうまくいかないことも多いように思います。Monoxerを導入して、「まとめノートをつくるよりもMonoxerをどんどん使ってごらん」とアドバイスしたところ、より効率的な学習を行うことができるようになりました。
理想的には、私たちの手から離れた時間でも自主的に勉強して欲しいのですが、それがMonoxerを導入して実現しているように思います。
Monoxerの「学習計画機能」を活用、繰り返し学習を徹底し記憶を定着
Q.具体的なMonoxerの使い方を教えて下さい。
Monoxerは自由度が高い分、どうすれば効率がいい学習が行えるか、使う先生の裁量にかかっている部分があります。今まで試行錯誤しながらMonoxerに向かい合い、試した結果、配信する問題の量、期間など自分なりのスタイルが構築されてきました。
現在は、Monoxerの「学習計画機能」を利用して、40問前後を5~8日間かけて100%を目指すように設定しています。
Q.それはどのような設定なのでしょうか?
例えば、40問登録したbook(問題集)を作成し生徒に配信したとして、「学習計画機能」を使わなければ1日で記憶度100%に達してしまう生徒がいます。実際に1日だけめちゃくちゃがんばって、残りの日数はMonoxerに触れないというケースもありました。それでは反復練習を行うためのMonoxerの特質が最大限に活かされていません。
Monoxerの学習計画機能を使うと、日数を設定して、例えば5日間で100%に達成するようにすれば、AIが自動的に配分してくれます。そうすると今度は出題する量と期間が重要で、試行錯誤を行ってきました。
Q.そこで、40問前後を5~8日間というスタイルにたどり着いたのですね。計画通りに実施してくれない生徒さんも出てくると思うのですが、対策等はあるのでしょうか?
Monoxerで学習してくれないと困りますので、授業のはじめに先生が見る管理画面を生徒に見せることもあります。他の生徒たちがどれくらい学習しているのか、努力の度合いを見せてモチベーションを引き出しています。私たちの塾は集団指導形式ですので、「友達ががんばっているから自分もがんばろう」という傾向が強く出ています。
定期テストの時事問題対策にも活用、Monoxerで問題を自主制作する生徒も出現!
Q.Monoxerを導入されて、もうすぐ1年が経ちますが、今までのご感想は?
自分で自由に問題を作ることができるので、愛情がわいてきて笑、「先生がつくった問題だから、Monoxerやっといてね」と生徒に積極的に勧めるようになりました。
近隣の中学校でかなり内容の濃いスポーツの時事問題が出題されるのですが、一律に補講をするのは大変です。最近では、スポーツの時事問題などにもMonoxerを利用しています。スポーツに興味のない子でもクイズ感覚で学習できるのがいいところだと思います。
Q.受験科目の5教科以外にも教えていらっしゃるのですか?
埼玉県の高校受験は、中1のころからの内申も重視しますので、日頃の学校の成績が受験に大きく関わってきます。副教科で内申が低くなってしまうのはもったいないので、Monoxerでカバーできるところは使っています。
Q.CLOVERの生徒さんはMonoxerに対してどんな印象をお持ちなのでしょうか?
私の影響か、Monoxerが好きな子が多い印象です。今回Monoxerの取材を受けるといったら生徒の方が楽しみしていました笑。
さらに、生徒が自分でMonoxerの問題を作るようになりました。例えば、先ほどの定期テストの保健体育のように、5教科以外の科目でも問題を作り合って、友達に解かせたりしています。
ラーニングピラミッドの頂点は、「体験して人に教えること」です。問題を作ることはその生徒自身の学びにもつながっているのです。
Q.先生にとって、Monoxerはどのような存在ですか?
Monoxerのおかげで、十年来思っていた教育がやっとできました。ICTも活用した教育へと進化し、悲願を達成できました。