大阪府柏原市に位置する東大阪大学柏原高等学校。アドバンストコース、キャリアアップコース、キャリアアシストコース、スポーツコース、調理コース、美術コースと生徒がそれぞれの自分らしさを追求し、様々なコースの中から学び方を選べる環境があります。修了後は大学や専門学校への進学の他、就職率も高く、進路選択に幅があるのも特色の1つです。

2021年6月からMonoxerを導入し、家庭学習の定着を図っています。学習計画機能によって、提出物としてのMonoxerを実現可能に。生徒の家庭学習率向上だけでなく、先生も楽しみながらオリジナルBook(問題集)の作成に励んでいます。東大阪大学柏原高等学校で独自に取り組まれているMonoxer活用術を、同校ICT教育推進主任の内田幸甫先生に伺いました。

活用ポイント
家庭学習定着を目指し、学習計画によってMonoxerを提出物として扱うことが可能に
生徒のレベルに合わせた問題を先生の言葉で配信
取り組み回数により「自主性」を可視化
導入による効果
「家ではMonoxerを中心に学習を進めれば良い」と生徒が判断できるようになった
家庭学習の時間が大幅に増加
生徒の自主性を評価予定

「意欲はあっても家でどのような勉強したら良いかわからない」 生徒の学習課題をICTで解決

Q.御校では様々なコースと進路選択が可能ですが、学習面ではどのような生徒様がいらっしゃいますか?

中学校でつまずきがあり、勉強への苦手意識を抱えた生徒が多いと思います。

Q.その点で何か課題感があったのでしょうか?

生徒には家庭学習の習慣をつけてほしいと思っていました。学習意欲を伸ばすのはもちろんですが、意欲があっても家でどのような勉強をしたら良いかわからない生徒たちが多くいます。加えて、学習習慣がつけば点数が上がるという成功体験を提供したい思いもありますね。

Q.そのためにICT教育を?

はい。2年前から教員が、今年からは1年生が1人1台のiPadを持つようになり、現在では本格的にICT教育を推進しています。ICT教材を決める際は、学校だけではなく家庭学習でも使えるかどうかを検討材料としていました。

生徒のレベルに合わせた問題を先生の言葉で配信「リアル感」を大事に

Q.Monoxerを知っていただいたきっかけはなんですか?

英語科の主任がMonoxerと英語の相性がいいというプレゼンをしてくださったんです。加えて、全教科で使えると説明がありました。

Q.どのようなポイントが導入の決め手となったのでしょうか?

先生のオリジナル問題が作れるという自由度の高さです。あらかじめアプリ内に用意された問題だと生徒に合わないこともあり得ますが、Monoxerなら生徒のレベルに合わせて独自に問題を作れます。授業で進んでいる内容をそのまますぐに振り返る教材としてデータで提供できるのが魅力的です。

また、Monoxerの「AI」が生徒の能力レベルに合わせ、随時問題を出すという点が現代のICT教育として相応しいと感じました。クラスには勉強に意欲的な生徒も苦手な生徒も混在しますので、ICTツールを入れるからにはそれぞれの個の進度にあった教育を提供したいという思いがあったのです。

ーなるほど。レベルをその生徒一人ひとりに合わせることができるのはメリットである反面、先生方にとって問題作成の上でのハードルはないですか...?

そうですね。ですが、大事にしたいことはリアル感です。今習ったことをすぐに自主学習で進めさせてあげたいと思っています。その点、既存の教材だと、教科書や指導範囲と合わないときもあるんです。生徒にとって、最近学習した問題が本校の先生の言葉で配信されるMonoxerはとても学習しやすいと思っております。

生徒は成績アップ、先生は生徒の反応がモチベーション!

Q.具体的なMonoxerの使い方を教えてください。

1人1台のiPad所有が始まった今年の1年生を対象に活用を進めています。導入当初は5教科(国・数・英・理・社)で、2学期以降に保健体育などの副教科でも始めました。配信は単元ごとにこまめに行います。さらに、5教科に関しては、中間考査や期末考査の対策になるものも必ず配信するようにしています。

Q.御校の先生方、皆さんICT化に前向きに取り組んでいらっしゃるのが伝わります。実際にMonoxerの導入に至る際の先生方のご意見はいかがでしたか?

ICT化に対して苦手意識のある方もいらっしゃいました。ですが、教科担当者のなかで1人でも得意な先生がいれば全クラスで共有できるので、スムーズに進めることができていると思います。

1年前のiPad導入のタイミングでICT化を一気に推進したい気持ちがありましたので、各教科の主任を集め「こういうタイミングでこんなものを配信してください」とお願いしました。先生方も作っていると楽しくなってくるようで、「問題を作ってみました」とか「配信してみました」という話を聞けるようになりました。今では各教科が工夫を凝らしたタスクがたくさん配信されています。タスク作成者のなかには50代の先生もいて、世代を問わずたくさんのタスクを配信してくださっています。自分が作った問題を配信しているので、生徒がどれだけ取り組んでいるかに興味が湧いてきます。今の自分の授業がどれだけ理解されているかも見やすいです。

Q.Monoxerで家庭学習習慣の定着を図りたいとおっしゃっていましたが、いかがですか?

本校では提出物指導を常に心がけております。ICTツールで宿題を出すと、生徒の提出状況を管理しにくいという懸念がありました。しかし、Monoxerは学習計画をつけることでノルマ設定ができますので提出物としても扱いやすいです。

初めは家庭学習としてしっかりとやってくれるのか、不安もありましたので、生徒が慣れるように授業の冒頭5〜10分を各教科のMonoxerに取り組む時間にしていました。2学期になり、生徒が慣れてきた段階で学習計画を設定しました。授業時間の冒頭で終わっていない生徒には、家庭で宿題としてやるように指示しています。学習計画が終われば、やりたい生徒はどんどん自由にBook(問題集)を進められます。

Q.なるほど。そんな生徒の皆さんのMonoxerに対する反応を教えてください。

すごく楽しそうです!

放課後に残って黙々とやっている生徒もいますし、保護者懇談会でも家庭学習としてiPadを使う生徒の様子をよく伺います。導入初期は目新しいのでどんどんやるだろうと予想していましたが、今でもハマっている子は何度もやってくれますね。保護者の方も生徒たちが家庭学習する姿に安心していただいています。

ーそうなんですね!きっと先生方の指導が素晴らしいのですね。

トレンドである「AI」という言葉が生徒には響きやすいと思います。また、なんのためかわかる家庭学習になるように、Monoxerでやったことが定期テストや小テストに反映されることは強調するようにしています。日頃の授業の復習に加え、期末考査の1〜2週間前になると「定期考査対策クラス」がタスクとして配信されます。しっかりとやれば考査の点数アップにもつながるので、モチベーションを上げてくれます。

ーなるほど。ただ、Book(問題集)の量が多すぎても生徒がやらなくなってしまうと思うのですが...?

そうですね。だから、学習計画はこまめに配信する分、長期間には設定しないようにしています。

例えば、数学。1単元が終わったときに、その内容を復習するための配信として10問くらい出します。これを学習計画を「1日」と設定して、それが完璧になればこの単元の提出物は完了です。その代わり、定期テストの前には学習計画のないものを入れるようにしています。

Q.こうした様々な工夫のなかで、Monoxer導入以前に抱えていた課題や問題点は改善されたでしょうか?

家庭学習の時間数が大幅に増えました。これまで、やる気があっても家で何を勉強したら良いかわからずにいた本校の生徒が「Monoxerを中心に学習を進めれば良い」と判断できるようになったのです!

生徒の自主性を可視化するMonoxerが「主体的に取り組む態度」の評価材料に 

Q.Monoxer活用における今後の展望を教えてください。

「主体的に取り組む態度」の評価にも用いたいと思います。

この4月から新学習指導要領になるのに伴い、「知識・技能」、「思考力・表現力・判断力」、「主体的に取り組む態度」が評価の対象となります。なかでも、「主体的に取り組む態度」は、発表回数やノートのきれいさなどでは様々な性格まで考慮すると判断が困難です。その点、Monoxerのタスクの配信は生徒にとってフェアな条件です。取り組む回数によって、「この生徒はこれくらいやったのか」と判断できます。また、本校の運用方法において、テストに向けてどのくらいやる気を持って臨んでいるのかも見られると思います。生徒の自主性が可視化される形で集計できると思います。

また、未だに新型コロナ感染症の拡大の懸念もあるので、遠隔で家庭学習を進められるという点でも引き続き使っていきたいです。