数学の「記憶定着」にMonoxerを活用。ICTをフル活用し、リアル授業では思考力を養う

2023/7/27
東北地区の私立進学校として、いち早くICTツールを導入してきた盛岡中央高等学校。2023年4月から英語・社会・数学でMonoxerを導入しています。数学は記憶科目とは捉えられないことが多い科目ですが、どのようにMonoxerを活用しているのでしょうか。盛岡中央高等学校が目指すICTツールをフル活用した教育とは?ICT推進担当主任であり、数学科の梅木翔太先生にお話を伺いました。

活用ポイント

  • 数学科では、模試に備えた授業の復習ツールとして導入
  • 問題を解くために重要な数学のパーツの記憶や各パーツを利用する手順を記憶定着させる
  • 社会科では授業内容の定着に特化して活用

導入による効果

  • 英語の単語テストで平均点が20点アップ。満点を取る生徒が続出
  • 数学で20点以上点数がアップ。Monoxerを活用した二次関数分野で満点を取る生徒も
  • 社会科では、授業進度を早めながらもアクティブラーニング、思考する時間を担保

生徒の成績向上に直結せず、ICTツール活用への課題感からMonoxer導入を検討

Q.盛岡中央高等学校の学習指導の特色、方針を教えてください。

盛岡中央高等学校では、中高一貫校と高校から入学するコースがあります。中高一貫校は東京の超難関大学に合格することを目指し、中学2年生の段階で中学校の履修内容を終了。高校2年生までには高校の履修内容も終了し、高校3年生は1年間受験対策を行います。高校からの入学者には、希望進路に合わせて特進コースや国際コースなど、5つのコースが用意されています。国際Rコースでは、1年の海外留学も可能です。海外の姉妹校も数多くあるため、コースに関わらず1人1回は修学旅行等で海外に行く機会が与えられています。

 

 

Q.卒業する生徒の進学先はどういった内訳でしょうか?

300名ほどいる生徒のうち、国公立が70名ほど。100名以上が私立大学に進み、その他は専門学校に進学します。数名就職する生徒もいますが、進学を選択する生徒がほとんどです。

 

 

Q.盛岡中央高等学校がICT教育を掲げている目的を教えてください。

盛岡中央高等学校は以前から先進的な教育が行われており、教室でプロジェクターを活用するなどしていました。2019年からは1人1台iPadを導入し、本格的にICT教育に取り組んでいます。大学入試センター試験が大学入学共通テストに変更されたことを受けて、今後生徒の思考力をどう養っていくかに焦点を当てた時、教科書を憶える基礎的な内容はICTを活用するべきではないかと提案しました。

 

盛岡中央高等学校 ICT推進担当主任・数学科 梅木翔太 教諭

 

Q.ICTを活用すると、どう授業が変化するのでしょうか?

例えば問題を黒板に書くのではなく、写真を撮って生徒のiPadに送るだけにすれば、授業のスピードを上げることができます。これまではテストまでに教科書の範囲を終わらせることで精一杯だったのが、空いた時間でアクティブラーニングの要素を取り入れ、生徒が思考力を身につける時間に使うことができるようになりました。

 

Q.素晴らしい取り組みですね。梅木先生は自らICT活用を提案するなど先進的な教育に取り組まれていますが、教育方針として大事にしていることはありますか?

AIが進歩してきた今、ICTが得意なこと、生身の人間だからこそできることを考えながら、それぞれの強みが上手くかみ合った授業を実践できるのが1番良いと考えています。予習は映像授業、記憶の定着はMonoxer、授業では生徒の実態に合わせて教えたり、思考力を身につけたりする時間にしていきたいです。

 

 

Q.Monoxer導入のきっかけ、導入前の課題はありましたか?

ICT教育を進めていく上で、映像授業や授業支援ツールだけでは生徒の成績に直結する効果が得られませんでした。テストの内容を知識・思考力・考え方を問う問題に分けて得点分布を何年も比較検証していましたが、全くICTを使用しない期間は知識分野での得点が高く、思考力は低い状態でした。また、ICTを活用して授業内で紙をほとんど使わない期間は、思考力の伸びは大きいけれど知識分野の点数が下がってしまいました。知識の定着を生徒任せにしてしまうので、公式の理解はできていても、定着していなかったのです。ICTを活用して思考力を養いながらも、知識をどう身につけるかが課題でした。そんな時にMonoxerは知識の記憶定着に特化したツールと聞いて関心を持ちました。

 

Q.その後、Monoxer導入の決め手はなんでしょうか?

まず英語での試験導入を2ヶ月間実施しました。次の定期考査の範囲となる英単語200語をMonoxerを使って憶えてもらったのですが、今まで50点満点中平均が20〜25点だったテストで、平均が40点以上という結果になったんです。ほとんどの生徒が8割は取れていて、満点の生徒も多くいました。しかも高得点を取った生徒の傾向を調べると、Monoxerの学習回数が多い生徒が点数が高く、Monoxerの効果を身をもって実感しました。英語科の先生たちからの猛プッシュもあって、数学でも導入してみようと思いました。

 

 

数学模試で20点以上点数がアップ!最初にペンが止まることが減るように

Q.数学では2023年からリリースされた数学教材『Focus Gold(フォーカスゴールド)』シリーズを導入いただいています。教材についてはいかがですか?

私は普段の授業から、数学の成績をアップさせるにはパーツごとに記憶することが重要だと考えています。例えば二次関数の中で、平方完成をする、頂点を出す、などそれぞれのパーツを記憶しておくことで、模試の問題を解いた時に「この部分はあの例題と同じだ」と紐付けられると問題を理解しやすくなるのです。Monoxerの数学機能はまさにこの考え方で数学の問題が出題され、問題を解くために重要な数学のパーツの記憶や各パーツを利用する手順を記憶することができるため、私の教育方針とぴったりハマりました。

 

Q.具体的にはどのように活用されているのでしょうか?

今は普段の授業ではなく、模試に備えた授業の復習ツールとして導入しています。任意学習として使用していますが、週に1度は教員から学習状況に対して「いいね」「ファイト」などのスタンプを送れるリアクション機能を活用することで、生徒にMonoxerでの学習を促しています。

 

 

Q.生徒の反応はいかがでしょうか?

生徒には模試前の43日間、2次関数の学習をMonoxerで行ってもらい、模試の数1Aのスコアを自己採点してもらいました。前回の模試が40点だった生徒が59点にまで上がったり、20点台だった生徒が43点に上がるなど効果を実感しました。Monoxerを真面目に取り組んだ生徒に聞いてみると、いつもより模試が解きやすかったと言っていました。問題を見て最初にペンが止まってしまうことが減り、何をすれば良いかに気づけたようです。

実際に「Monoxerのおかげで2次関数の範囲を満点とれました!私にもできました。本当にありがとうございました!数Bもどうか助けてください」という生徒の声もいただきました。

 

 

映像授業、リアル授業、Monoxerを組み合わせて授業進度を早める

 Q.他の教科ではどのように活用されていますか?

社会科では新課程になったことで、授業時間は減っているのに内容が増えており、従来通りのやり方では間に合わなくなっていました。そこで映像授業で事前に単元を見てきてもらい、リアルの授業では一切板書を取らずに理解に重きを置くことにしました。そうすることで授業のスピードを1.5〜2倍に速め、穴埋め形式の復習プリントをオンライン上で提出してもらい、定着にはMonoxerを活用しています。授業進度を早めながらもアクティブラーニング、思考する時間を担保できるように設計しており、次の定期考査からこの設計の結果が出てくるのではないかと思います。

 

Q.教員の方々への活用推進にあたって取り組まれていることがあれば教えてください。

使い方を説明して終わりではなく、各教科でどういう使い方が良いか話し合って、課題配信までやってもらうグループワークの機会を設けました。実際に使ってみることで、活用する先生方が増えています。また月に1回教科主任が集まって活用状況を話し合うようにしています。

 

 

Q.今後、Monoxerを使って取り組みたいことを教えてください。

授業で教えた内容に合わせて毎日、もしくは2日に1回はMonoxerで学習コンテンツの配信を行い、授業内容と紐付けて定着していけるように活用したいです。Monoxerでは記憶状況が残るのもメリットだと考えています。授業後一定期間が経つと生徒は忘れてしまうので、個々の忘れている内容を定期考査前に復習させ、個別最適化してテストに臨むスケジュールを組んでいきたいと思っています。

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