成城学園初等学校は東京都世田谷区にある私立の小学校です。森の中に新校舎が構えられ、自然を感じられるのびのびとした学習環境であり、生徒様の個性を伸ばすところに重きを置かれています。ICTツールを使った指導が積極的に行われておりMonoxerもその中の1つです。4年椿組担任の秋山貴俊先生に、Monoxerの具体的なご活用方法や導入後の児童様の変化についてうかがいました。

活用ポイント
漢字学習において学校での指導時間は一切設けず、全てMonoxerで行う。

Monoxerで得られるデータから、コーチングと勉強意欲の関係を探っていきたい。

学校の指導方針に合わせた問題を作成できるので、児童に寄り添ったMonoxerのカリキュラムを設定している。
導入による効果

Monoxerの学習データから、児童にあったより良い勉強法は何かを考えるようになった。

Monoxerは「憶える」ためという目的が明確化しているため、問題に対し、児童が納得して取り組めるようになった。
漢字の指導をする時間を短縮化でき、そのほかの指導に授業時間を充てられるようになった。

子どもたちの将来を見据えた効率良い「記憶」のために

Monoxerの導入のきっかけは何だったのでしょうか?

知ったきっかけは宝仙学園小学校さん(宝仙学園小学校の活用事例紹介はこちら)での説明会でした。魅力的に感じたのは、日々こなすべき量が多い「記憶すること」を効率よく記憶できるところと、教員が自分で問題を作れるところです。特に、既存のパッケージをそのまま使うのではなく、自分で問題を作って子供たちに学習させられるところが他のICT教材とは違う点だと思い、まず、実験的に使いたいとお声がけしました。

そうなんですね。何か課題意識があって導入を検討されたのでしょうか?

成城学園は幼稚園から大学までの一貫校ですので、受験勉強しなくても大学に行けるのがメリットでもありデメリットでもあるんです。

通常、中学校なら定期テスト、高校なら大学入試があって、何か夢を掴むときにテストを受けなければなりません。ですが、そうしたテストに向けた準備をほとんどせずに卒業を迎えてしまいます。今のうちにこのアプリを使って、憶えなければなければならないことを整理しておくことが、彼らの将来にプラスになると思いました。

なるほど。やはり、一貫校だと中だるみが生じてしまうのですか?

うちの学校は通知表もありません。もちろんテストは行いますが、子供たちは自分の成長の実感をなかなか持ちづらいのではないか、という課題が私の中でありました。

Monoxerは、記憶状況や学習状況が見られるので、子供たちは自分が頑張ったところを視覚的に把握することができます。そこも魅力だと思っています。

Monoxerの導入によって期待していたことはありましたか?

勉強が好きな子や得意な子たちなど、学習進度が早い子たちに対して、「ここまでで止まっててね」というのは違うかな、と思っていました。「記憶」に関してはやりたいことをどんどんやればいい。反対に、ペースが遅い子は6年生のお尻までに間に合えばいい。「学びの個別最適化」と言わずとも、自分のペースでやって、その自分のペースがどれくらいなのかを把握できるところが個性につながると思っています。

Monoxerは自分のペースで進められるので、そのあたりを意識できるかな、と思っていました。

導入にあたって大変だったことはありましたか?

どのようにプログラムを組んでいくべきか悩みました。例えば、憶えなければいけないことが100あったときに、10×10でやるのか、20×5でやるのか、それともいきなり100やるのか。だから、最初は学習計画機能を使わずに子供たちに自主的にやってもらいました。すると、しっかりやる子やらない子が出てきました。タブレット端末は1人1台ありましたが、持ち帰れるわけではなかったので、どうしても学校でできる時間(休み時間や放課後)でやるしかなく、もどかしかったです。当時はその辺の試行錯誤が続いていましたね。

ですが、今年度からiPadを導入し、持ち帰れるようになったので、今は家でもMonoxerができる環境があります。そこは大きく変わりました。

どの科目、どの学年で始めましたか?

私個人の指導範囲としては、4年生の漢字に力を入れています。

Monoxer内の教材は、基本的に学校の教科書に準拠したオリジナルで作ったものをBookに入れています。それが早く終わった子は、Monoxerさんが用意している漢字教材に学年を先取りする形で取り組んでいます。

実際、Monoxerの導入によって、以前抱えていた課題は解決しましたか?

もしMonoxerがなかったとしたら、紙ベースで全てをやるのはすごく負担だったと思います。書き順を教えるなどの負担が減りました。子供たちも、書き順を何度もなぞることで正しい書き順を憶えられる点はプラスかなと思います。

Monoxerをやらない理由は何なのか:先生が考えるきっかけに。

Monoxerでの漢字学習は、どのような時間で行っているのでしょうか?

学校で朝の時間で5分ほどMonoxerをやっても良い時間をとっています。その時間で取り組みは人それぞれです。自宅でもやることを約束にしています。

漢字については、テスト日が固定されています。4〜5日で10個の漢字を範囲にテストをします。あくまでテストに向けての勉強だ、憶えた量が100%になれば100点を取れると言ってMonoxerに取り組ませています。ですが、みんなが100%にすることにこだわるよりは、テストに向けた準備の一つの教材として案内しています。中テスト(50個ごとに1回)、大テスト(150個ごとに1回)を平行して実施しています。ゴールは覚えた漢字が活用できることなので、1回のテストで終わりにしないことが大切だと思っています。

家庭学習は、先生の目が届かないという懸念点もあると思いますが。

私はそこまで踏み込んでいません。子供たちがMonoxerに取り組んだかどうか、データでは見えてきますが、やらない理由までは見えてきません。やってないことと、点数が低いことは把握していますが、それをもとに保護者の方に連絡を入れるなどはしていません。ですが、取り組み具合と点数の関係について傾向としてわかることは、保護者の方に伝えています。

やる気や取り組み具合に差が出てきてしまうのは仕方がないのでしょうか?

そうですね。ですが、やらない理由は何なのかを、先生が考えるきっかけにはなります

紙でやっているかもしれないけれど、「Monoxerをやっていない」という情報が得られます。しかし、先ほども述べたように、その背景にあるのは何なのか、そもそも漢字を学習する意味がわからないのか、勉強できる環境が家にないのか、別にやりたいことがあるのか、その理由を探してあげないと、やっていないことを改善することはできません。

逆にMonoxerをやってるけれど点数が100点を取れない子の方がフォローが必要です。Monoxerもいいツールですが万能ではないはずです。Monoxerのやり方に問題があるのか、単にその子にその勉強法が合っていないのか。その子たちには、何か変えてあげないといけないのかなと思っています。

秋山先生の「日本スクールコーチ協会」での取り組み

秋山先生は「日本スクールコーチ協会」での取り組みにMonoxerをご活用いただいているそうですね。

私の専門分野はコーチングです。コミュニケーションスキルの1つで、夢や目標についてコーチと会話することで達成に近づけよう、というものです。どこまで進んだか、次はどうしていくかと定期的に話していくことで自分が思っているよりも早く目標を達成し、自信をつけることができます。

私の研究では子供たちに向けコーチングを行います。今回はどんなテーマでもいいので、自分がやりたいことについて週1回コーチと話す機会を設けることにしました。自分に自信がつくことで勉強の取り組みにも良い効果があるのではないかと考え、コーチングを受けた前後1ヶ月でMonoxerの取り組み回数に変化はあるのか、を分析していきます。

なるほど、興味深いです。Monoxerの新しい活用例ですね。

Monoxerのいいところはやっているかやってないかが見える化するところです。コーチングを通し、なんで勉強するのかについての理解の土台を作ってあげれば、勉強する意味が子供たちにも見えてくるのかなと思っています。

また、Monoxerではデータが取れるのは大きいと思います。

このデータを指導のためではなく、子供たちの描いている、より良い未来をサポートしていくのに使うべきだと思うのです。

とはいえ、私が取り組むこの実験は、まだ何がわかるかもわからないので、おっかなびっくりでやっております(笑)。

子どもたちにも先生にも寄り添うMonoxerのスタイル

Monoxer導入により前向きな変化があった生徒様はいましたか?

Monoxerをやるようになってから勉強の習慣がついたと、保護者の方からご報告を受けたことがあります。

紙よりICTツールの方が、モチベーションが上がる子はいます。

現在、漢字に関しては、紙ベースでの宿題は出さず、全てMonoxerで行っています。紙だと間違ったまま書いて憶えてしまう子もいますし、そもそも10回書く根拠はなにもないわけですよね。世の中には1回見れば憶えられる人もいれば、10回書いても憶えられない人もいる。しかし、Monoxerは目的が明確です。「憶える」ためにAIがその子にとって最適な問題を出すので、生徒たちもある程度、納得感を持って取り組めます。

逆にいうと、やらなくなった子もいます。これまでは、書き順などの細かい採点基準は関係なく、とりあえず埋めておけばよかったのに、Monoxerになってからは憶えるまでやらなければならなくなりました。今までは宿題をやることが目的化していた子供たちからするとハードルが上がっています。

そういった生徒様による取り組みの差はそもそもの学習意欲や勉強のモチベーションにもよるのでしょうか?

そうですね。あとは、教師がどれだけやらせるか。強制感みたいなものがあればやるかもしれませんが、私は持たせていません。

強制感を持たせていないのは、なぜでしょうか?

やらされて取り組んだとして、将来どうしていくの?と思うのです。

漢字を10個を憶えるという単純な作業でさえも強制感を持たせてしまうのは、彼らにとって何のためになるのかな、と。

やらなかったことでいい結果を得られなかったとしたら、「じゃあ、どうしよう?」の部分を一緒に考えてあげるのが私の仕事だと思っています。まずはちゃんと失敗する。そして、点数に対してどう思うか、納得いっていないならどうするべきかを一緒に考えてあげます。4年生で憶える漢字はたかだか150個くらいなので、5年生、6年生で取り組んでも間に合います。そこで今強い指導を入れ、「怒られるからやる」のモチベーションで勉強させても、それは彼らの将来にとってあまりプラスにはならないというのが私の考えです。

なるほど。改めて、秋山先生にとって、Monoxerを効果的に使えるポイントはなんでしょうか?

やはり、暗記に関してはすごくいいと思っています。漢字、英単語、社会科の知識など。それは、私の考えでは、最終的には大学受験なんですよね。そこで私は失敗していて、知識を憶えることには苦労した人間なので、子供たちには効率よく憶えてほしいと思っています。そして、それをスケジュールとして立てて見える化できる点です。それは子供達とっては苦手な作業ですし、私たち教員も一人ひとりの計画は立てられませんので。

学校とは受験の準備の場所ではないので、暗記に注ぐ時間はそこまでいらないのかなとも思います。だから、憶える時間はMonoxerで補い、学校では話し合うなど、そのような時間に充てたいです。今、私は漢字の指導の時間は一切取らず、5分のMonoxerをやりなさいとしか言っていません。でも、テストの平均点は10点中9点。すると、これまで国語の授業内で漢字の指導にとっていた10~15分は必要だったのか、と思ってしまいます。

個人がやりたいペースでできるのも良いポイントですね。

では、先生側の視点として、Monoxerの利点はなんでしょうか?

子供たちの学習状況がデータで見えるところが大きいです。また、自分で問題が作れる点です。

他の学習アプリは既存の教材があるので、学校ごとの特色には合わせられません。下手したら、それに合わせて授業をしていきます。その場合、なんのために教員がいるのかわからないですよね。解説動画もあったら、なおさら、教員はいらないわけじゃないですか。でも、Monoxerの場合は教師なりの授業の進め方や目の前の生徒にあった授業スタイルに合わせて、問題も作っていけるというのがすごくいいと思います。

また、IDが個人ベースで設定されていますよね。すると、個人のMonoxerデータが溜まっていくので、塾に行ったときや中高に上がったときにも使うことができます。Monoxerは学校のためにやっているわけはないので、学校や塾で使っていれば、それぞれの先生が不足分を判断してまだ憶えていない部分のドリルをやらせることができます。この仕組みは、子供たちにとって、Monoxerがもっと広がったときにすごくいいなと思います。

Monoxerで憶えることへの期待

Monoxerを他の学校や塾に勧めたいと思いますか?

そうですね。先ほど述べたように、塾には早く入れてほしいですね。

少し話は異なりますが、日本人は、テストでバツがつくことにすごく抵抗感を持っていると思います。特に小学生や保護者の方。わからなければ次に行くのは恥ずかしい、みたいな。そこを、わからないものはわからない、やっていれば憶えられるということをわかってほしいと思います。日本人全般にテストは満点を取らねばならないという風潮があるので、Monoxerで憶えることを通じてこの意識が変わると良いなと思います。

Monoxerの今後の活用や拡大予定があれば教えてください。

私は社会科の教員なので、社会科でも使っていきたいです。

また、数学や算数でうまく使えないかな、とも思っています。九九のようなものは数学の世界にはたくさんありますので、そういうのをMonoxerで憶えられたらと思っています。

 

Monoxerの詳細資料を請求する(無料)