セミナーレポート

9/29「2022年度私立小学校・特別対談!成績向上における『Monoxer』活用事例共有会」セミナーレポート

こんにちは、モノグサの中村です。
2022年9月29日(木)に、「2022年度 私立小学校・特別対談! 成績向上における『Monoxer』活用事例共有会」セミナーを開催いたしました。
ICT教育を先進的に実践する私立小学校の先生方にご登壇いただき、現場でのご経験を基にMonoxerの具体的な活用方法や、成績向上の効果などについてお話を伺いました。
ICT教育にご興味のある方を始め、教育関係の皆様に本セミナーの模様をレポートいたします!

登壇者プロフィール

吉金 佳能 先生(宝仙学園小学校 教諭)

宝仙学園小学校教諭。同校の理科専科、ICT教育研究部主任。現在は、東京私立初等学校協会理科研究部主任も務める。東京地区有数のICT先進校の同校で、ICT教育研究を牽引。主著『ICTで変わる理科授業 はじめの一歩』(明治図書)。

秋山 貴俊 先生(成城学園初等学校 教諭)

文教大学教育学部卒業。株式会社帝国データバンク、西武学園文理小学校を経て、現在、成城学園初等学校教諭。今年度から1人2台端末環境でのICT活用について研究を進めている。日本スクールコーチ協会認定スクールコーチ、日本デジタル・シティズンシップ教育研究会専門委員。「ICT×学級経営研究会」主催。編著に『ゼロから学べるオンライン学習』(明治図書出版)、『誰でもできる!オンライン学級のつくり方』(東洋館出版社)がある。ICT活用実践掲載書籍に『ICT×社会 GIGAスクールに対応した1人1台端末の授業づくり 小学校・中学校』(明治図書出版)、『GIGAスクール構想 小学校低学年 1人1台端末を活用した 授業実践ガイド』(東京書籍)がある。

工藤 泰浩 先生(さとえ学園小学校 教諭)

文教大学教育学部卒業。公立小学校、放課後NPOアフタースクールを経て現在さとえ学園小学校教諭。『ICT×社会 GIGAスクールに対応した1人1台端末の授業づくり 小学校・中学校』(明治図書出版)にiPad、ICTアプリの実践を掲載。

丸山 農 先生(明星小学校 教諭) 

法政大学社会学部卒業後、エイベックス・マネジメント株式会社、明星大学通信教育課程を経て、現在、学校法人明星学苑明星小学校教諭。同校において、ICT・プログラミング教育、デジタルシティズンシップ教育の推進、探究学習の導入を担当。その他、株式会社学校図書道徳教科書『かがやけみらい』の編集委員を務める。

荒濵 豊樹 先生(城南学園小学校 教諭)

大阪総合保育大学を卒業後、同学園の城南学園小学校に勤務。同校のICT教育を任されている。

川人 祐介 先生(なぎさ公園小学校 教諭)

首都大学東京大学院物理学専攻修了後、セイコーエプソン株式会社を経て、現在、学校法人鶴学園なぎさ公園小学校教諭。児童にとってICTが当たり前の環境の中で、一人一人が自分の学びに合った道具を自分で選べるようになれることを目指し、学びの場や授業のデザインを行っている。

 

各小学校におけるMonoxer活用事例

宝仙学園小学校(吉金佳能先生)


本校ではMonoxerを導入してから、今年で4年目となります。

理科におけるMonoxerの使い方としては、まず理科の授業で実体験を重視した単元の学習をします。そこで出てきた関連知識についてMonoxerで配信し、時間をおいて確認テストを行うといったサイクルとなっています。
最近ではMonoxerの「小テスト機能」を活用しています。
小テスト機能をを使うことで、学習者にとっては知識の確認と定着をできることが大きなメリットだと思っており、モチベーションの向上にも繋がっていると感じています。
先生方にとってもは、子どもたちの理解度の分析をすることで、授業改善に繋げることができます。

小テスト機能の一番のメリットが時短です。スライドに水色の枠で示した時間が大きく短縮されることが、最も素晴らしいところではないかと思います。
そして時短によって生まれた余白で何をするのかが、今後はとても重要になってくると考えています。

成城学園初等学校(秋山貴俊先生)


本校では、主に国語・社会・英語にMonoxerを活用しております。

スライドの左にあるのは私が担当している社会の夏休みの宿題なのですが、実は中学一年生の問題をここでは出しています。
スライドの右にあるメッセージでは、YouTubeの解説動画を紹介しています。

本校は中学・高校・大学まで一貫となっており、小学生のうちに勉強習慣が付いていないと中学生になってつまづくことも結構あります。
そこで今回は実験的に少し先取りをして、小学5年生で中学校の中間・期末テストを想定したような問題を出してみました。

英語について、授業の復習としては英単語・文法・スピーキングといった学校オリジナルの問題を作っております。
また英検対策としてMonoxerの「出る順パス単 2級セット」を活用しながら、1日15分、20日に1回小テストを行うといった方法で運用をしております。

さとえ学園小学校 (工藤泰浩先生)


本校では2018年より1人1台のiPad導入をスタートし、2021年には3年生以上を対象にCYODを行うようになりました。
生徒が安全にICTを活用できるために「レベルアップ型ルール」として、レベルが上がると使える機能が増えるといったルールを採用しています。


現在3年生以上では漢字・社会・理科でMonoxerを活用しております。なかなか普段のテストで得点が取れない子が、Monoxerの学習成果で高得点を取るようなケースも少しづつ増えています。


1、2年生でも国語・算数で活用を始めました。
国語ではひらがなをカタカナに直すといった問題を出し、算数では計算や九九に使っております。
以前はアナログでフラッシュカードでやっていたことを、現在はMonoxerを使って授業の最初に5分間ぐらい取り組むといった形を取っています。

長期休みの際にもMonoxerで宿題を配信したのですが、紙で宿題を出していたよりも前向きに取り組む姿勢が見られ、繰り返し解くために定着率も良かったです。家庭の負担感も少なかったという話でした。

今後はチャレンジ課題なども新たに作って学習タスクを選択制にし、ゆくゆくは子供たちが自ら学習計画を設定して、教員側からもその設定した様子が見えるようになったりできればいいなと考えております。

明星小学校 (丸山農先生)


本校では、Monoxerを導入したのが2022年度からとなっております。
元々は漢字学習を中心に取り組もうとMonoxerの導入をしたのですが、今年度の4月から9月までで、その他にもこれだけのタスクを配信することができました。

必修科目はもちろんですが、それだけでなく学校行事やSDGsなど総合的な学習に関してもMonoxerの活用が広がっております。

学校行事では、修学旅行にあたり「京都」についてちゃんと知ってから行くと、より楽しめるのではないかと考えました。
そこでMonoxerにて「明成小学校オリジナル京都検定」というものを作り、3級・2級・1級とそれぞれの検定に受かれば合格書を渡すといった形で現在取り組んでおります。

またSDGsの知識を高めていくためにもMonoxerを使った学習を行いました。

ここで特にポイントとしたのは、生徒たちが作った「SDGsクイズ」を基に私がMonoxerで問題を作って、それを配信するという形を取ったことです。
自分たちで作ったクイズをクラスメイトに共有するといった流れを作ることができたのも、学習意欲を引き出す上で非常に大きかったかなと思っています。

このように学校行事やSDGsといった内容から取り組むことで、生徒たちが自ら学びを獲得しようという意識を持つことができるようになったのは、Monoxerを導入した成果ではないかと感じています。

城南学園小学校(荒濵豊樹先生)

本校では2015年頃からICT化が進みまして、2020年度に1人1台のiPad導入が行われました。全員が受験をする進学校として確かな学力を付けるために、2021年よりMonoxerを本格導入させていただいています。

今年度からは新たな取り組みとして「Monoxerタイム」という時間を設けています。
授業開始から5分間をMonoxerに取り組む時間と設定しまして、様々な分野のbook(問題集)に取り組みながら、手持ちのコマ(知識)をどんどん増やしていくことを目標としています。

こうして手持ちのコマが増えることによって、情報の活用ができるようになったり学習の質も高まり、学習意欲の向上にも繋がるのではないかと考えています。
やはり知らないことばかりだと考えることが難しいので、手持ちのコマをたくさん持って学ぶ意欲、学ぶスキルというものを高めていければという部分で、Monoxerは非常に良いと思っております。

なぎさ公園小学校(川人祐介先生)

本校5年生の事例なのですが、Monoxer導入前の漢字学習はまず全体で漢字練習をして、その後漢字ドリルで定着を図り、家庭では漢字ノートで宿題という流れとなっていました。

Monoxerを導入する際には全体を見直し、漢字練習を極力減らして個人の漢字ドリル学習を増やし、授業の中でMonoxerによって定着を図り、その後家庭で学習するといった流れにしました。

実際に、テストの点数がどうなったかというところをお見せします。
スライドでは80点以上取れている生徒の割合を表しているのですが、Monoxerの導入後は10〜15%増えているといった状況になっています。

一定の効果が出たということで、夏休み後は思い切って宿題自体を無くしMonoxerのみとしてみました。
結果を見ると前期末テストでは多くの生徒が80点以上取れているということで、宿題を無くしてもMonoxerを活用すれば知識の定着ができると感じました。

Monoxerによる効率化で時間が生まれたことにより、他の宿題の質が上がったという声も聞きますし、何より生徒が自分に必要な学習内容を選択できる「余白」が生まれたのが良かったのではないかと感じております。

 

様々なICTツールがある中でMonoxerを使っている理由

丸山先生:
様々なICTツールを検討してきた中で、多くの製品は完璧に出来上がったものを一方的に提供されるといった印象を受け、教員の介入する余地があまり無いように感じました。

一方でMonoxerには、教員が携わることのできる良い意味での「隙」があると思っており、そこを魅力的に感じています。

例えば最近では、他学年の先生から「Monoxerを使って休みがちの生徒の学習のフォローをしたい」と相談を受けました。
そこでMonoxerにより個別クラスを作ることをおすすめしまして、実際にその生徒の状況に合わせた課題を配信しながら学習に取り組んでくれているクラスなどもあります。

このようにMonoxerであれば先生方の「一緒に今これを学びたい」「こういう問題を一緒に取り組みたい」といった思いを実現できますし、そのように先生方が関わることによって、よりMonoxerの効果が出てくるということを強く実感しております。


吉金先生:
本校にてeラーニングを検討したのは2017〜2018年であり、その際にはほとんど全てのICTツールに関して実証を行ったと記憶しています。

検討した中にはeラーニングとしてすごく優秀な製品もあったのですが、結局のところ授業を変えなければその効果を最大化することはできず、そうした面で本校にフィットしないと感じました。
当時は数年前となりますが、やはり授業を変えるということはなかなか難しい現状があったんです。

一方Monoxerには先ほど良い意味での「隙」があると仰られた通り、現状の授業を変えずにそこへプラスすることで成果が期待できましたし、生徒たちにも負担がかからないと感じられました。
そうした面を踏まえ、まずはスムーズに導入が進められるのではないかと考えたのがMonoxerを使うきっかけとなった一番の理由です。

 

Monoxerを子供たちに取り組ませているシーンについて

秋山先生:
Monoxerの導入当初は、授業の中で10分など時間を決めて使っていった方が良いのかなと思っています。
まずは教員や友達同士でのフォローアップによりMonoxerの操作を憶えながら、自習や家庭学習でも使っていけるようにするイメージですね。

本校ではMonoxerを導入してから3年近くとなるのですが、活用を広げていくには段階があるように感じます。
そのため最初はMonoxerに慣れていきつつ、段々とクイズゲームのように全員でMonoxerに取り組んでみたり、小テストをMonoxerで行うなど、各学校によるスタイルを作っていけると良いのではないかと思っています。


荒濵先生:
本校では、特に漢字学習においてMonoxerを活用しています。
以前の漢字学習では、漢字ドリルとノートを用いて繰り返し書かせるといった方法を取っていたのですが、ノートの役割をMonoxerに代替することで大きな変化が生まれました。

ノートによる漢字学習ではすでに憶えていることを何回も書かなければいけないといった負担があったのですが、Monoxerにより学習が効率化されることで負担が軽減され、他のことに活用できるような時間の余裕ができました。
そうした面からも、Monoxerはとても子供たちに適しているのではないかと感じております。

 

実際にMonoxerを活用して成績は向上したのか

工藤先生:
昨年は社会科の方で例えば平野や川の名称などについて、先にMonoxerで学習計画を立てて3週間ほど取り組んだ後に小テストを行ってみました。
後ほど取り組んだ回数と得点との相関関係などを見てみると、全体的に得点率が大きく向上していたのが確認できましたね。
個人的にはやはり学習計画をしっかり立てた上で、ある程度長い期間を設けて学習を繰り返し、知識を定着させていくことがとても大事だと考えています。

またテストでうまく結果に反映できなかった子たちに対しては、その子たちだけのMonoxerのクラスを作り問題を配信して、取り組んでいる経過を見ながらこまめにメッセージを送り続けたのですね。
するとメッセージに励まされてやる気を出してくれた子たちも現れ、毎回のテストで段々と良い結果が出てくることで学習意欲が向上したという事例もありました。

Monoxerではどの層をより丁寧にフォローするべきかが把握しやすく、またフォローするための小グループを作るといったことも行いやすくなっています。
こうした部分も先ほど先生方が仰っていた、Monoxerには教員が携われる「隙」があるということの一つではないかと感じております。


川人先生:
Monoxerに取り組むことで目に見えてテストの点数が上がるのを実感できると、子供たちも意欲的になっていきますね。
単純に記憶問題の点数が上がっているだけではなく、知識が定着することでどんどん解ける問題の幅が広がっており、総合的に点数へ繋がっていると感じています。

また私は理科の担当なのですが、用語などの基礎知識も今までより短時間で憶えられるようになるため、授業の中ではより思考的な部分の実践もできるようになりました。

授業中でMonoxerに取り組ませる時も、ただ「Monoxerをやりましょう」ではなく「今こんな課題があるけど、皆さんどれをやりますか」といったように選んでもらいます。
すると知識が身に付いている子は応用問題を選んだりと、一人一人のレベルに合った課題に取り組ませることができるといった面でも、成績向上に繋がっているのではないかと思っています。


吉金先生:
Monoxerを活用した成績向上については以前、本校における活用事例の中でもお話させていただいた通りで、Monoxerにしっかり取り組んだ生徒の成績が向上することは間違いないのかなと思っています。
そのためMonoxerを活用するにあたっての教員間の連携であったり、生徒のモチベーションをコントロールするといった部分が重要になってくると感じています。

Monoxerの導入から4年目となり、本校でも様々な面で変化が起きたと実感しています。私の授業に関して述べると、テストのあり方も結構変わってきました。
従来のテストでは知識ベースの問題が多かったのですが、Monoxerの小テスト機能を使うことでパフォーマンステストであったり、思考を問うようなテストといったように、これまでとは違う形のテストができるのが個人的にもすごく嬉しいですね。

 

質疑応答

ドリルなどを使わず、Monoxerのみでも学習を進めることはできますか?

秋山先生:
私の場合はこの一年間、漢字学習はMonoxerのみで行いました。

毎日の小テストから1週間の中テスト、1ヶ月間の大テストなど、様々なスパンでテストを実施したのですが、Monoxerの良いところは憶えた内容が短期間・中期間・長期間の全てに反映されていくのですね。
なので子どもたちも「短期的に100%で中期的には20%だけど、長期的に見たら5%だ」といったように自分の進捗状況を把握することができます。

それを見ながらどんどん勉強する子は先に進んでいって、最終的に中学1年生の問題にまで取り組んでいる子もいました。
そういったこともあり、Monoxerだけでも十分に学習は進められると感じております。

課題感としては、憶えた知識を実際に活用できる場面を増やしていくことも重要だと思っています。
漢字学習であれば実際に文章を書くという体験をすることで、本来漢字を勉強する意味により近付けるのではないかと考えているので、そうした機会も積極的に設けていけると良いのではないかと思います。

あまり積極的にMonoxerへ取り組めていない生徒には、どのような働きかけをしていますか?

工藤先生:
毎朝、生徒の学習状況を確認して声掛けを行っています。
家庭学習ではなかなか取り組めない生徒でも、まず学校でMonoxerに触ってもらって進捗度が100%に近付いていくのが実感できると、段々と家でも積極的に学習するようになってくれますね。

また1回のタスクの配分についても、生徒の状況に応じて問題量や期間を調整していくと、「これぐらいの配分なら最後までできる」といった感覚が身に付くと思うので、そういったさじ加減の部分もすごく重要ではないかと感じています。

Monoxerの導入初期に意識した方が良いことはありますか?

丸山先生:
Monoxerはあらゆる分野に活用できるのですが、そこで初めから色々なことに使ってみようと手を広げてしまうと、あまりうまく回らないことを実感しました。
なのでまずはターゲットを決め、みんなで使ってみることにより段々とアイデアも生まれてきて、自然に活用範囲が広がってくると考えています。

本校の場合はモノグサの担当者の方にも相談に乗っていただいて、「漢字検定」からスタートすることにしました。
それも小学5年生だけという本当にターゲットを絞ったところからだったのですが、利用状況や結果などを見ながら使っていくうちに、先生方の間でもどんどん知識を深めていったりアイデアが生まれてきて、活用の幅も広がってきましたね。

おわりに

当日ご参加くださった皆様、また、本レポートを最後までお読みくださった皆様、誠にありがとうございました!
Monoxerに興味が湧いた!もっと知りたい!という方は、是非資料請求や無料トライアルのお問い合わせをいただけますと幸いです。
また、今後も継続的にイベントを実施しておりますので、是非ご参加ください。
今後とも、解いて憶える記憶アプリMonoxerをどうぞよろしくお願いいたします。

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